いやはや、今時の若いもんは。一々指図してあげないと小説も書けないってか。指示待ち作家って奴か。 「新潮」の、例によって四人くらい書いているエッセイを読んで溜息を吐く。冲方丁なる若手SF作家が(「マルドゥク・スクランブル」の人だ)、編集長は替ってもショタ買いの伝統は何となく不滅な新潮編集部から、名刺代わりエッセーの依頼を受けて五枚くらい書いているのだが、この内容が、何と言おうか、いつもなら爆笑と書くところなのに(どうやらちっちゃい大塚気取りらしい)、今いち、爆笑してあげられないのである。私も歳か。 曰く、どうして文芸誌の人たちは、打ち合わせの時に、どんな読者層にむけたどんな原稿が欲しいのか、それをどんな風にパッケージングして売るのか教えてくれないんだろう。これじゃ原稿を書いたって読者に受けるかどうか判らないし、それじゃぼくの労力が無になっちゃうよ。 あのな、餓鬼、耳の穴かっぽじってよく聞いと
今回は、出版社別陳列の長所と短所について検証してみましょう。まず短所から。 1 同じ作家の本があちこちにちらばってしまう これは大きな欠点ですね。やはり司馬遼太郎の「燃えよ剣」と「新選組血風録」は隣に並んでいるべきですし、小野不由美の「魔性の子」と「十二国記」は隣に並んでいてほしい。人気作家であればあるほど複数の版元から著作が刊行されるので、そういうケースが増えていきます。宮部みゆきなんて揃えようと思ったら、新潮文庫に角川文庫、講談社文庫に光文社文庫に集英社文庫に文春文庫に中公に朝日にPHPの棚まで見ないとあかんわけですから、これはファンにとってはめちゃくちゃ理不尽です。「模倣犯」が文庫化されたら、小学館文庫まで見ないといけません。何がどの出版社で文庫化されてるか、なんて全部把握している人は一般のお客様には少ないわけですから、売場としては不親切ですよ。これは確かに。 2 大手出版社の文庫が
takam16さんが、文庫の陳列論争勃発というのをやっていていい機会なので、私も正しい文庫の並べ方講座をやってみたいと思います。今日は1回目。 ①文庫の「読者」とは、何者でしょうか? ②出版社別陳列は、本当に悪者でしょうか? ③著者別陳列は、理想の陳列方法でしょうか? ④なぜ紀伊国屋は出版社別で、ブックオフは著者別になるのでしょうか? ⑤結局のところ、正しい陳列って、どうなんですか? 出版社別陳列を批判する方のご意見によく登場する「出版社別陳列は読者のことを考えていない」の「読者」なんですが、これって結構重要なキーワードですねー。はたしてどういう意味で使われているのでしょうか? 書店でいう「読者」ってのは、すなわち「お客様」のことです。つまり文庫の購入されるお客様のことを考えようよ、と言ってる訳です。書店はお客様商売なわけですから全く正しい意見ですね、その通りだと思います。では、お客様のこ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く