東浩紀さんがツイッターアカウントを消して、僕のゼロ年代が終わった。 2009年の頃だったと思う。当時の東さんはエッセイや論考やニコニコ動画やテレビの討論番組で熱心にTwitterを紹介していた。Twitterが世界を変え、Twitterが民主主義を実現するのだと語っていた。ustreamやセカイカメラ、DOMMUNEがサービスを開始し、Gov2.0という言葉が浸透しつつある時代だった。僕は大学三年生で、人文学を学んでいて、当時の人文系大学生がみなそうであったように、東さんの熱心な読者だった。今も付き合いのある友人たち――いぬのせなか座の笠井康平さんやエメーリャエンコ・モロゾフ紹介者の吉澤直晃さん、ほかにもたくさん――それに妻も、みんな東浩紀を読んでいて、東浩紀の話をすることでつながった人たちだ。 僕は東さんの影響でTwitterを始め、人文書を読み、SFを読み、テクノロジー関連の本を読むよ