国連大学サステイナビリティと平和研究所(UNU-ISP)のオビジオフォー・アギナムが、最近出版された本で執筆を担当した章に基づいて、戦争紛争地帯での戦闘員による無差別レイプおよび公衆衛生インフラの破壊について論じるとともに、紛争後の社会におけるに感染したレイプ被害者への効果的な補償を呼びかける。 ♦ ♦ ♦ 戦争と紛争の歴史には脆弱な女性に対する性暴力の組織的事例が数多く見られるが、現代の戦争では、戦闘員による戦争「兵器」としてレイプが大規模かつ無差別に展開されるようになった。最近の武力紛争では――旧ユーゴスラビア、リベリア、コンゴ民主共和国、スーダン、中央アフリカ共和国、シエラレオネ、ルワンダなど――戦闘の道具としてレイプの広範囲におよぶ利用が顕著な現象となっている。 戦争兵器としてのレイプの利用に関し、1990年以前の紛争とそれ以降の戦争で著しく変化した点として、HIVの出現と、被害者