■要旨 本稿では、共働き世帯と専業主婦世帯の直近の消費支出の内訳について、主要品目だけでなく個別品目の違いまで見ることで、特徴を詳しく捉える。共働き世帯は専業主婦世帯より「教育」や「交通・通信」、「その他の消費支出」が多く、「住居」が少ない。 消費内訳で最多の「食料」では、共働き世帯で妻の収入が多いほど「外食」や「調理食品」が多く、食材が少ない。共働きで妻がフルタイムで働く世帯ほど、利便性重視志向(時短・代行ニーズ)の強い食生活を送っており、「家事サービス」の利用も多い。 共働き世帯で多い「教育」の内訳を見ると、共働き世帯の方が私立へ子供を通わせている家庭が多く、学習塾代も多い。近年では小学校受験にも働く母親の存在感がある。習い事付き学童保育や習い事送迎タクシーなどのサービスも登場しており、今後とも多方面に渡り教育熱は高まりそうだ。 「交通・通信」の内訳を見ると、共働き世帯の方が自動車やス