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■要旨 政府から提示された黒田日銀総裁を再任する国会同意人事案は承認されることがほぼ確実な情勢にあ... ■要旨 政府から提示された黒田日銀総裁を再任する国会同意人事案は承認されることがほぼ確実な情勢にある。2期目の黒田日銀で想定される物価・金融政策のシナリオを考えた場合、大きく4つのシナリオが考えられる。まず、日銀が目指すシナリオは、「2%の物価安定の目標を早期に達成し、金融緩和の出口戦略に移行する」というものだが、2%の物価上昇を維持するというシナリオの実現可能性は極めて低い。また、仮に目標を達成しても、出口戦略の円滑な実行という課題が残る。市場が混乱や日銀の財務悪化が懸念されるほか、利払費が増加することになる政治からの反発も起こり得る。二つ目のシナリオは、「(厳密には)物価安定目標を達成していない状況で日銀が出口戦略に移行する」というもので、実現可能性が最も高い。好条件が揃うことで一時的に2%を達成し、日銀がその機会に出口戦略へと舵を切ることは十分有り得る。また、副作用が許容できないほど
2018/03/03 リンク