29日に投開票が迫った台湾統一地方選で、静かな変化が起きている。町内会長に当たり、地域の「顔役」がつくことが多い村・里長選に、若い世代の立候補が目立つのだ。立法院(国会)占拠の学生運動に刺激され、政治を変えようと動き出した。 投票日が近づいた週末、台北市にある台湾師範大学の裏手で、一風変わった選挙運動が行われていた。 インディーズバンドのギタリストで、里長候補の簡銘宏さん(27)が企画したミニコンサートだ。音楽仲間が演奏や歌を披露。簡さんもギターを弾き、「住民の交流活動を増やしたい」と公約を訴えた。