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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/semi_colon (41)

  • 恐怖のうちに死んだバッタは怨みを持ち地球環境を破壊するとかしないとか - 蝉コロン

    科学, 動物死んだバッタってダイバダッタみたい。死んだバッタの魂宿し。 恐怖の中で死んだバッタ、土壌に悪影響を及ぼす 研究論文 国際ニュース : AFPBB News恐怖におののきながら死んだバッタの死骸は、安らかに死んだバッタの死骸とは異なる影響を土壌に与える――。このような内容の論文が15日発行の米科学誌サイエンス(Science)に発表された。 Science!ホントにあった!Fear of Predation Slows Plant-Litter Decomposition 、捕の恐怖が落葉の分解を遅らせる!ポエム! 恐怖の方はいいけど、安らかに死んだかどうかお前に分かるのかよ!!と思ったら片方は普通に飼って、もう片方はクモにわれそうでわれない(クモの口を塞いでいる)状況においたまま飼っているのか。虫かごはアウトドアに置いてるので、基的にバッタは自然がいっぱいだなあオレは自

  • 「アトピー慢性化の原因たんぱく質を発見」という報道の論文を読んでみました - 蝉コロン

    科学アトピー性皮膚炎慢性化 原因を解明 NHKニュース個人的な事情でこういう脳天気な見出しには反射的に怒りを覚えるのですが論文は面白かったです。とは言っても基的にはまだマウス実験なので、臨床的にはこれからですケド。 論文:Periostin promotes chronic allergic inflammation in response to Th2 cytokines Miho Masuoka, Hiroshi Shiraishi, Shoichiro Ohta, Shoichi Suzuki, Kazuhiko Arima, Shigehisa Aoki, Shuji Toda, Naoki Inagaki, Yuichi Kurihara, Sayaka Hayashida, Satoshi Takeuchi, Kenta Koike, Junya Ono, Hirokazu

  • 世界で唯一の「エイズから回復した」人からまたHIVが"検出"される - 蝉コロン

    科学, ウイルス, ウイルスHIVに対して最初から抵抗性を持つ人たちがいるという話はたまに聞くと思うけれど、この人はエイズから完治した唯一の人間ということで"Berlin patient"の奇跡として報じられていた。CNNのニュースを受けて当ブログでも紹介していました(HIVがいなくなったわけ - 蝉コロン)。 この"Berlin patient"は2006年に急性骨髄性白血病の治療のため、骨髄移植をしたのだけれど、このときのドナーがHIVが細胞内にエントリーするのに必要なCCR5というのの遺伝子を欠損していて、HIV抵抗性を持っていた。その後、HIVがseronegative(ウイルスに対する抗体が作られているという感染の指標で陰性)であることが分かり、2010年12月にcured(回復した)とされた。それが以前のエントリ。論文はN Engl J Med. 2009 Feb 12;360

  • DNAでもRNAでもない新たな遺伝物質XNAについて - 蝉コロン

    科学遺伝、進化できる物質作製に成功 生命起源や研究に貢献 - 47NEWS(よんななニュース)進化するだなんだ言っていますが、どうなんでしょう。実際の論文はこちら。 Synthetic Genetic Polymers Capable of Heredity and Evolution さて、DNAの構造はこんな感じです。http://en.wikipedia.org/wiki/File:DNA_chemical_structure.svgデオキシリボースという五炭糖(図中オレンジ)がリン酸(図中黄色P)を介して連なっていて、AGCTの塩基が枝みたいに伸びています。二鎖の相補対が点線で結ばれてます。ちなみに図でバックボーンと書かれているように、塩基がなくても縦のリン酸結合の数珠つなぎ自体は壊れない。DNA二鎖だったらそういう塩基のない部分は歯抜けみたいになりabasic siteと呼ば

  • 3万年前のDNAから抗生物質耐性遺伝子が見つかる - 蝉コロン

    科学, ゲノムSuperbugs Predate Wonder Drugs - ScienceNOW細菌「持ってたわー。その抗生物質への耐性3万年前から持ってたわー」面白いかと思ったセリフ改変が書いてみるとやたら説明的でがっかりした。ええと、言うまでもなく抗生物質は細菌感染の治療に多大な貢献をしているわけですが、一方で耐性菌の出現も問題になっております。今回の論文はそういう薬剤耐性菌が三万年前にすでにそこら辺にいた可能性を示しています。 http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature10388.html "Antibiotic resistance is ancient" Nature, Published online 31 August 2011僕的には最近お気に入り*1のメタゲノム解析。カナダのユーコン準州

  • 大事なところがもげて思い残すことなく喰われる生き物 - 蜘コロン - 蝉コロン

    当ブログではこれまでオスの生殖器がもげる動物というのをいくつか見てきました。 大事なところがもげる変ないきもの - 蝉コロン ちんこがもげる変ないきもの - 蛸コロン - 蝉コロン そしてニューカマーの登場です。パチパチパチパチ 昨年ニュース - 動物 - “去勢”されたクモは戦闘に強い(記事全文) - ナショナルジオグラフィック 公式日語サイトというような知見がありました。東南アジアに住むコガネグモの仲間マラバルジョロウグモモドキNephilengys malabarensisは、交尾(尾じゃないけど)のときにオスの生殖器がもげてしまうのだそうです。もう二度と生えてこない。そしてもげたオスは戦闘能力が上がるらしい。虎だ!虎になるんだ!やけくそになるのかな。ウマだともいでないほうが気が荒いのにね。 上記ナショジオの記事によると"切断された生殖器は75%の確率で、メスの体内に効果的

  • 手塚治虫の学位論文を読んだよ - 蝉コロン

    研究者@h_hiraiさん経由で知ったtweet 手塚治虫の博士論文がついに誰でも見られるようになった。ありがとう、インターネット。GINMU: Item 10564/1075 URL 異型精子細胞における膜構造の電子顕微鏡的研究 2012-02-01 22:28:14 via web ということで、いつから読めるようになっていたのかは知らないのですが、眺めて見ました。GINMU: Item 10564/10751960年の奈良医学雑誌 Vol.11 No.5 p.719-735『異形精子細胞における膜構造の電子顕微鏡的研究』というタイトルでタニシの精子を電子顕微鏡で観察したのだそうですよ。ファイル名が「手塚治氏原稿(真).pdf」なのだけれど、(真)ってなんだろ。 透過型電子顕微鏡(TEM*1)は細胞内の超微細構造を観察する手段。サンプルを樹脂に埋めて、この樹脂の重合も季節によって配合を

  • 家畜に感染する未知のウイルスがドイツとオランダでアウトブレイク - 蝉コロン

    ウイルスNew Animal Virus Takes Northern Europe by Surprise - ScienceNOWより。take ... by surpriseで「…に不意打ちをかける」。 暫定的にSchmallenberg virusと呼ばれている。シュマーレンベルグウイルス。昨年の夏頃にドイツの乳牛で感染の兆候として発熱と乳量の減少があったので調べていたところ、メタゲノム解析を行い11月に新種のウイルスとして確認。今月14日にこのScienceNowの記事が出た時点でドイツ 20、オランダ 52、ベルギー 14カ所の飼育上で感染が確認されている。 ウシ、ヒツジ、ヤギで子宮内垂直感染して奇形胎仔や死産を引き起こす。ヒツジでは水無脳症等の先天性奇形がクリスマス前あたりから生まれてきている。ウシでは2-3月が出産時期になるのでこれからか。小昆虫(サシバエ属)による媒介が疑

  • 男装して世界を旅した18世紀の女性植物学者ジャンヌ・バレ - 蝉コロン

    研究者女性として初めて世界一周した人である。 Late Bloomer: Trailblazing 18th-Century Woman Botanist Finally Honored with Namesake | Observations, Scientific American Blog Networkより。遅咲きの花というタイトルがこじゃれている。 ナポレオンが出てくるちょっと前くらいのフランス。コメルソン(Philibert Commerçon)という博物学者*1の恋人でジャンヌ・バレという女性がおりました。二人の関係は、wikipedia見ても何だか複雑そうだったので良く分からないけれど、とにかくバレはハウスキーパーで恋人で植物学者だったそうです。 1766年、フランスの軍人かつ探検家であるルイ・アントワーヌ・ド・ブーガンヴィルが、世界一周の航海をするぞ!科学者集まれい!(あ

  • サルのキメラが作られる - 蝉コロン

    科学Cell - Generation of Chimeric Rhesus Monkeys Cell論文。アメリカのチームだけど1stは日人だ。 アカゲザルで凝集キメラ。受精卵から2回分裂した4細胞期の細胞をバラして混ぜる方法です。結果、三匹のキメラサルが生まれました。その名はRokuとHex。日語とギリシャ語の6。キメラ1匹に6つの胚を使っているからですね。そしてChimero。キメ郎? キメラについて細胞の多能性(巷で万能細胞とか言われているやつの"万能")というのを考えた場合、まず受精卵は発生すると一個体になれるので多能性を持っています(特にこの場合は全能性という)。発生が進んで二分裂した細胞の場合はどうでしょう。一卵性双生児の例があるように、それぞれの細胞が受精卵のときと同じように発生します。4細胞期でもそれぞれが独立して発生できたと思います。8ではもう一個ずつとしては発生で

    nagaichi
    nagaichi 2012/01/06
    免疫とかはどうなってるんだろう?
  • イヌみたいな性格のサバンナキャット - 蝉コロン

    動物イエネコとサーバルキャットの交雑種サバンナキャットです。写真はSavannah (cat) - Wikipedia, the free encyclopediaよりpublic domain。かっちょええ。 の血統を司る世界最大の団体TICAにも登録されているので、もうこういう品種の「」として考えていいのかな。Savannah (cat) - Wikipedia, the free encyclopediaによると、普通のより社交性があって、犬並みに忠実らしい。首輪に紐付けて散歩したり取って来いを覚えたりする。ホントかね?サーバルは高くジャンプすることで知られているけれど、その能力も受け継いでいるようだ。 でけえ。メスのサバンナキャットで背の高いとしてギネス認定だって。これ普通にサーバルキャットなんじゃないの?性格がおとなしくなっただけで。掛け合わせるイエネコにもよるだろうけれ

  • ダチョウの大事なところがオッキする仕組みが明らかになる - 蝉コロン

    動物ご想像どおりのあの話なので引き返すなら今のうちです。それにしても各紙報じ過ぎだな。 Mystery of the male ostrich’s erection solved - life - 14 December 2011 - New Scientist BBC Nature - Bloodless erections for big birds, say researchers Ostrich Penis Clears Up Evolutionary Mystery: Scientific American Ostrich penis clears up evolutionary mystery : Nature News & Comment LとRで大違いとして名高いerection。当選ではありません。 論文:The erection mechanism of the rat

  • ヨーグルトに効果はあるのか - 蝉コロン

    ブログ更新お休み中だけど、ちょっと気になったので。 ヨーグルトに整腸効果が無い事がワシントン大学の研究より発表される:ハムスター速報及び ヨーグルトに効果なし? 双子の検討で腸内細菌に差なし | あなたの健康百科 by メディカルトリビューン これ10月頃の論文だったけど今さら話題になるのか。整腸効果がないと書かれているけれど、論文ではそんなところは調べていません。 と言いつつ、いまちょっと論文フルテキスト読めないのでこっちを引用。http://www.nature.com/news/2011/111026/full/news.2011.614.html Nature News、"Friendly bacteria move in mysterious ways"という記事。関係ないけどU2のShe moves in mysterious wayってどういう動きなんだろうと思ったりしたよね

  • 脳内で自らをコピペしまくる遺伝子と人間の個性 - 蝉コロン

    科学, ゲノム遺伝子組み換え、脳細胞でも高頻度…初の実証 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) 確かに組み換えなんだけどなんかレトロトランスポゾンのinsertionを免疫系と同等の組み換えっぽく言うのは個人的に違和感。興味深いけど。 ニューロンとレトロトランスポゾンL1レトロトランスポゾンというのがある。jumping geneとか呼ばれたりしてゲノムのあちこちに自らのコピーを増やしている。ヒトゲノムの17%を占めている(大部分は不活性である)。こいつらが跳びまわると、大事な情報がコードされている所に余計な配列がコピペコピペされていくわけで、これはまあ大変よろしくない。通常、細胞はあの手この手でこの飛び回る配列(transposable element:TE)を押さえ込んでいるわけだけれども、ニューロンの前駆細胞では、なぜかこのL1に好き勝手させており、他の体細胞に比べ

  • 心霊写真が載っている論文 - 蝉コロン

    科学ハロウィン向きの話題はないかなと探して、NCBI ROFL: The case of the haunted scrotum. | Discoblog | Discover Magazine経由 The case of the haunted scrotum. J R Soc Med. 1996 October; 89(10): 600. 右の精巣が停留睾丸な45歳男性のCT像。左の精巣は正常そうだが、右のは袋の中には入っていなかった。右のは腹腔内でも見つけることはできなかったが、左の袋からこんな写真が撮れた。こんなんがおとなりにいたんじゃ、そら右の玉も逃げ出すわと筆者らは考えている。ツイートする

  • 14世紀にヨーロッパの人口を半分にした恐怖の黒死病。その細菌がまだいる。 - 蝉コロン

    科学, ゲノムまたまたゲノム解析のお仕事です。ScienceShot: Europe’s Black Death Spawned Modern Plague Strains - ScienceNOW ペスト菌Yersinia pestisが引き起こすペスト。中世ヨーロッパで大流行があり黒死病と呼ばれた。ヨーロッパの人口の半分が犠牲になったとか。敗血症を起こして全身が出血斑で黒くなるから黒死病。検疫というものはこの時に始まった。検疫quarantineという英語は、イタリア語で「40日間」を意味するquarantinaからきている(人獣共通感染症連続講座 第159回)。ノミがペスト菌を運ぶ。このノミをネズミとかが運んで感染が広がるそうだ。ヒト-ヒト感染もあり。 http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature1054

  • 「ソーセージと政策は作る過程を見ない方がいい」ソーセージのひみつ20 - 蝉コロン

    生活ソーセージ!ソーセージ!要は勇気がソーセージ!というわけでホテルの朝バイキングで5べるソーセージの話題です。大どろぼうホッツェンプロッツに出てくるソーセージとザワークラウトは、ザワークラウトが何だか分からなくても魅力的でしたね。じゃがいもの皮を剥いても剥いても終わらないようなこんな世の中で皆さん如何お過ごしでしょうか。 あなたの知らないソーセージについて20の事実。 20 Things You Didn’t Know About... Sausage | Agriculture | DISCOVER Magazine に、僕がググったものを付け足しています。あと勝手にカテゴリ分けした。 基うんちく編ソーセージの起源はけっこう古い。紀元前15世紀頃に中近東バビロニア地方で作られている(ハムソー史)。古代ギリシャの「オデッセイア」にも記載があるゾ。ソーセージの語源は「塩漬け」を意

  • 「霊長類」の「霊」って何?お化け? - 蝉コロン

    ぼやぼやちょっと別件で霊長類について思いを馳せる機会があり、そういえば何で霊長類って言うのかなーと。 まずは京都大学霊長類研のページを訪問。霊長類研究所・世界の霊長類原猿、サル、類人猿、ヒトをすべてあわせたグループを霊長類と呼んでいます。「霊長」とは、万物の首長たるものという意味です。分類学上の正式な和名は霊長目(プリマーテス、Primates)といいます。原猿類、新世界ザル、旧世界ザル、類人猿、ヒトを含み、現存するものは約220種が知られています。なるほど。ところで霊長類研究所の略語は霊研ですかね。霊験あらたか。英語のPrimateはランキング一位を意味するprimeから来ています。オプティマスプライムのプライムですね。ちなみに大司教様もprimateなので、絶対創造論を茶化すジョークがあるはず。 一番偉いんだぞというところは解ります。賛成するかどうかは別として、「長」の部分はオーケー。

    nagaichi
    nagaichi 2011/09/26
    この場合「惟天地萬物父母。惟人萬物之靈。」(『尚書』泰誓上)の「天地は万物を産む父母であり、人は万物の主宰者である」的な古代中国の人間中心思想を引いてるんじゃね?
  • 恋する赤の女王 - 蝉コロン

    科学ちょっとタイトルの表現が婉曲的すぎた。病原体と宿主との終わらない進化の軍拡競争は、赤の女王仮説として知られているのだけれども、それにはやっぱりセックスが大事だよということを実験的に示した仕事。赤の女王仮説実験は昨年にも報告があって (http://www.nature.com/nature/journal/v464/n7286/full/nature08798.html)、細菌とそれに感染するファージで何かやってた。今回のはもちょっと高等な生き物で、共進化に有性生殖の意義をからめています。 走り続けなければ生き残れないwikipedia:赤の女王仮説「赤の女王」とはルイス・キャロルの小説『鏡の国のアリス』に登場する人物で、彼女が作中で発した「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない(It takes all the running you can do, to keep

  • 光で遺伝子のスイッチをオンオフ - 蝉コロン

    科学A Synthetic Optogenetic Transcription Device Enhances Blood-Glucose Homeostasis in Mice これまでにも薬剤を使った遺伝子発現スイッチシステムはあったのだけれども、それを光の照射でやろうという話。オプトジェネティクス(光遺伝学)という最近急成長中の技術だとか。 オプトジェネティクス――それは、光学と遺伝学を組み合わせた、まったく新しい格闘技である。うおおおおおおおおぉぉぉーーーーーーっ! メラノプシンという光感受性タンパク質がある。7回膜貫通型のGタンパク質共役受容体。これは体内時計の研究でも重要なんだけど、今回はツールとして使います。 論文では、ブルーライトをあてるとGLP-1が発現するという細胞を作っている。GLP-1はインクレチンとして知られる消化管ホルモンで2型糖尿病の治療薬としても使われる。