ITアーキテクチャ構築の勘所 第3回 機能的なアーキテクチャの設計 日本IBM ICP-エクゼクティブI/Tアーキテクト 河野紀昭 2006/1/6 アーキテクチャ要件の洗い出しに続くITアーキテクチャ設計のステップは、機能的なアーキテクチャ設計である。ここでは、システムを構成する機能をコンポーネントとして切り出して構造化するが、役割分担を明確にしたシンプルな構造を作ることが、良いアーキテクチャへの近道である。 今回から、ITアーキテクチャを具体化していくステップに入る。ところで、ITアーキテクチャというのは、そもそもどのようにとらえたらよいのだろうか。 私は、ITアーキテクチャを「ビジネスの要求にIT技術を用いて応えるための青写真であり、システムを構成する要素とその構造を、静的および動的に表したもの」と考えている。例えば、魅力的なWebサイトをオープンし、お客さまにたくさん買い物をしても