逮捕され、手錠をかけられた時は「脅かすための冗談かと思った」と振り返る小山さん(名古屋市中区で)=大金史典撮影 名古屋市中区のマンションのクローゼットで2023年11月、住人で古物商の阿部光一さん(当時42歳)の遺体が見つかった事件で、死体遺棄罪に問われ、先月無罪が確定した元ホストクラブ従業員の小山直己さん(24)が、読売新聞の取材に応じた。小山さんは一連の経緯を振り返り、「無実の罪を生み出さない捜査を」と語った。(大場暁登) ■「刑事の勘」 23年12月10日、愛知県警中署の一室で、小山さんは男性警察官と向かい合っていた。任意での取り調べは、6~7回目だった。小山さんには、阿部さんを殺害し現金や貴金属など計約7500万円相当を奪ったなどとして、強盗殺人と死体遺棄の罪で起訴された内田明日香被告(31)(公判中)と共謀し、遺体をクローゼットに隠した疑いがかけられていた。 この日はそれまでと違
