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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (340)

  • 笹沼朋子「セックスワーカーの労働者性に関する覚書」@『愛媛法学会雑誌』47巻1号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    『愛媛法学会雑誌』47巻1号に掲載されている笹沼朋子さんの「セックスワーカーの労働者性に関する覚書」は、昨年コロナ禍の中でブログでも何回か取り上げたことのあるトピックを論じていて、興味深いものです。 冒頭、例の岡村隆史さんの発言が出てきて、それに対する藤田孝典さんの激烈な批判があり、さらにそれに対するSWASHの要友紀子さんの痛切な批判が出てきて、こういう大学紀要を読むような奇特な人々に対する分かりやすい状況説明がされています。 等しくセックスワークに従事する者に対するコロナ禍での助成制度が、厚生労働省の場合は当初除外していたのがSWASHなどの批判を受けて対象に含めることとしたのに、経済産業省の場合は除外し続け、その理由付けに藤田さんのような議論が使われているというのは、ずっと追いかけている人にとっては基的な知識ですが、一歩外に出ると必ずしもそうではないからです。 的確に要約できる自

    笹沼朋子「セックスワーカーの労働者性に関する覚書」@『愛媛法学会雑誌』47巻1号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 今さら聞けない「ジョブ型」雇用ってなに?【山本紳也×倉重公太朗】 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    八面六臂の弁護士倉重公太朗さんが日アップされた対談の相手に選んだのは、伝説の人事コンサルタントこと山紳也さん。 山しんやというと、山晋也監督の真面目な社会学を思い出してしまうのは年のせいでしょうか。 それはともかく、さすが倉重さんが見込んだ対談相手だけあって、認識がことごとく的確です。 https://news.yahoo.co.jp/byline/kurashigekotaro/20201208-00211458/ どれぐらい的確かはリンク先をじっくり読んでいただくとして、なぜそういう的確な認識に至ったかを物語っているところが、私自身の経験と交錯して大変共感しました。 倉重:今日は「今さら聞けないシリーズ」みたいな感じです。よく新聞で出てくるけれども、いまいち分からないという方も結構いると思うので。そもそもの出発点として、日型雇用は「メンバーシップ型」だと言われますが、これは一

    今さら聞けない「ジョブ型」雇用ってなに?【山本紳也×倉重公太朗】 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/12/11
    “英語で日本の人事管理のテキスト…を喋っていると、お前の言っていることは全然理屈が通っていなくてさっぱりわからんと…なぜ彼らには、…通じないのかを必死に考えざるを得なかった”
  • 労働者協同組合は究極のメンバーシップ型なんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日、労働者協同組合法が成立しました。この法案については、今までも何回か解説してきたところですが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_c79d.html(労働者協同組合について) ・・・端的に言うと、労働者協同組合における労務提供者は労働法上の労働者ではないということに(とりあえずは)なるので、労働法上の労働者保護の対象外ということに(とりあえずは)なります。この事業に関わるみんなが、社会を良くすることを目的に熱っぽく活動しているという前提であれば、それで構わないのですが、この枠組みを悪用しようとする悪い奴がいると、なかなかモラルハザードを防ぎきれないという面もあるということです。 いや、うちは労働者協同組合でして、みんな働いているのは労働者ではありませんので、といういいわけで、低劣な労働条件を認めてしまう危険性が

    労働者協同組合は究極のメンバーシップ型なんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/12/08
    “組織のなかで「アソシエーション」に近いのは協同組合でしょうが、これはまさに交換と脅迫と協同を適度に組み合わせることでうまく回るのであって、どれかが出過ぎるとおかしくなる”
  • 職務限定・成果給の両立難題@神林龍@日経経済教室 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日の日経新聞の経済教室に、神林龍さんが「ジョブ型雇用と日社会」の「中」として「職務限定・成果給の両立難題」を書かれています。 https://www.nikkei.com/article/DGXKZO66953900T01C20A2KE8000 日経新聞がひたすら宣伝している「ジョブ型とは職務を定めた成果主義なり」という奇妙な議論を、(私と違って紳士的なので、頭から叩きつぶすのではなく)やんわりとしかししっかりと否定しています。 ・・・結局、ジョブ型雇用を職務記述書と成果給の混合と解釈しても、その道のりは険しい。いわゆる日的雇用から抜け出そうという意図は察せられるが、その組合せは論理的な矛盾をはらんでいる。・・・ そして、日経式ジョブ型論がなぜか都合よく忘れたがるこの点もしっかりと指摘しています。 ・・・さらに職務記述書を重視するのであれば、使用者は日的雇用慣行の下で享受してきた広

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  • 『日本労働研究雑誌』2020年12月号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日発行の『日労働研究雑誌』2020年12月号は、「変化する管理職の役割と地位」が特集です。 https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2020/12/index.html 提言 管理職はどう決める? 八代充史(慶應義塾大学教授) 解題 変化する管理職の役割と地位 編集委員会 論文 管理職の役割の変化とその課題──文献レビューによる検討 坂爪洋美(法政大学教授) 日・米・中の管理職の働き方──ジョブ型雇用を目指す日企業への示唆 久米功一(東洋大学准教授)・中村天江(リクルートワークス研究所主任研究員) 大学上級管理職の経営能力養成の現状と今後 両角亜希子(東京大学准教授) 管理職への昇進の変化──「遅い昇進」の変容とその影響 佐藤香織(国士舘大学講師) 管理職昇進をめぐる男女間不平等と国際比較──労働市場と福祉国家 竹ノ下弘久(慶

    『日本労働研究雑誌』2020年12月号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • Assert Webの書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    Assert Webというブログで、福井の杉達也さんという方が、『働き方改革の世界史』についてかなり長めの書評を書かれています。 https://assert.jp/archives/8607 「働き方改革」というよりも労働組合論、「世界史」というよりも、「世界史」の物差しから見た「日史」といった方が正解かもしれない。書では英米独仏の11の古典を取り上げ、・・・・・各国でどのように労働運動が展開し、どんな考え方が生まれたのか、「ジョブ型」とされる欧米の雇用システムがどのような経過をたどってきたかを要約している。 しかし、書の意図はこうした古典の単なる紹介にあるのではない。底流に流れるのは日の労働組合の「ガラパゴス的な形態」への批判である。・・・ と、この方は労働組合論として書を受け止めています。この長い書評の半分以上は、実は今日の労働組合運動に対する杉さんの批判になっています

    Assert Webの書評 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/11/18
    そうか、あの本はようやく書かれた組合論だったわけだ。
  • 竹中平蔵と習近平の「共鳴」@梶谷懐 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    中国経済の梶谷懐さんが、現代ビジネスに「竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている」というエッセイを寄稿しています。これが大変面白い。 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76094 あの竹中平蔵氏が、中国で大いに人気を集めているらしい。中国の人々はいったい竹中氏の何に惹かれ、彼から何を得ようとしているのか。神戸大学・梶谷懐教授による全3回のレポート。最終回となる今回は、竹中氏が提唱する経済政策と、習近平政権が目指す経済体制(「シーノミクス」と呼ばれる)に見られる類似、そして、日中で共振する「新自由主義」の動きについて解説する。 まあ、今の中国社会を、共産党一党独裁による徹底した新自由主義と考えるのは、割とポピュラーな見方だとは思いますが、そこにここ二十数年にわたって陰に陽に日の政策決定に関わり続けてきた竹中平蔵という補

    竹中平蔵と習近平の「共鳴」@梶谷懐 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • ジョブ型社会の最低賃金、メンバーシップ型社会の最低賃金 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    今年の最低賃金の引き上げ額を議論していた中央最低賃金審議会が、労使の対立が解けず、結局引き上げ額の目安を示さず、現状維持が適当という公益委員意見で決着したようです。 https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000651882.pdf これは既にマスコミで報じられていますし、日商と連合がコメントを発表していて、この点に特に付け加えるべきことはないのですが、 https://www.jcci.or.jp/news/2020/0722203600.html 日、地域別最低賃金額改定の目安に関する審議が結審し、「引上げ額の目安を示すことは困難であり、現行水準を維持することが適当」という結果になった。新型コロナウイルスの影響により、未曽有の苦境にある中小企業・小規模事業者の実態を反映した適切な結論であり、これを評価する。・・・・ https://www.jt

    ジョブ型社会の最低賃金、メンバーシップ型社会の最低賃金 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/07/26
    “ジョブ型社会ってのは、まさにジョブ格差社会なわけです。”
  • 「ジョブ型」の典型は、アメリカ自動車産業のラインで働くブルーカラー労働者である - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    先日も日経の記事に苦言を呈したばかりですが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-a51574.html(なんで「ジョブ型」がこうねじれるんだろう?) 今朝も一面トップでどどーんとやってくれました。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60599430Q0A620C2MM8000/(「ジョブ型」に労働規制の壁、コロナ下の改革機運に水) 企業が職務内容を明確にして成果で社員を処遇する「ジョブ型雇用」の導入を加速している。新型コロナウイルスの影響を受けた在宅勤務の拡大で、時間にとらわれない働き方へのニーズが一段と強まっているからだ。だが成果より働いた時間に重点を置く日ならではの規制が変化の壁になりかねない。・・・・ いかに流行語になっているからといって(それにしては、流行語大賞の声

    「ジョブ型」の典型は、アメリカ自動車産業のラインで働くブルーカラー労働者である - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/06/22
    さすがにお怒りである。“「ジョブ型」とはまずなによりもその硬直性によって特徴づけられる…監督者がごみを拾ったといって組合が文句をつけてくるのが本場のジョブ型”
  • なんで「ジョブ型」がこうねじれるんだろう? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    もう毎日どこかで「ジョブ型」「メンバーシップ型」という字を目にしない日はなく、それこそ金子良事さんあたりから再三 http://ryojikaneko.blog78.fc2.com/blog-entry-340.html 今の労働問題をどう考えるのか、という風に聞かれるときに、メンバーシップ型とジョブ型という考え方が今やもう、かなりデフォルトになって来たなというのが私の実感である。おそるべきhamachanの影響力。 とからかわれそうですが、「リベサヨ」ほどではないにしても、世間での使われ方が妙な方にねじれていくのは、一応この言葉をこねくりあげたことになっている人間からすると、どうも居心地の悪さが半端ないところがあります。 今朝も日経新聞が一面トップでどどーんと、 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60084930X00C20A6MM8000/(雇用

    なんで「ジョブ型」がこうねじれるんだろう? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/06/09
    “世界中どこでも、上の方になれば成果主義になるのは当たり前。問題は、その「成果」ってなあに?ってところで、「ジョブ」が曖昧な日本では、その成果も曖昧にならざるを得ない”
  • ジョブ型とメンバーシップ型の文明史的起源 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだかネット上には、ジョブ型だのメンバーシップ型だのという言葉が、言葉ばかりがやたらにあふれているけれど、どれもこれも、特定の側面のみしか目に入っていない「ぼくのかんがえたさいきょうの」議論になっていて、自分としてはもう少し深みのある概念として作ったつもりの私としては、あんまりコメントする気が失せる一方ではあります。 ではありますが、まあせっかくのコロナウイルス下のゴールデンウィークでもあり、世に溢れる議論には出てこないジョブ型とメンバーシップ型の文明史的起源について、かつて海老原嗣生さんの『HRmics』に寄稿した文章をお蔵出ししてみたいと思います。21号の「雇用問題は先祖返り」最終回 「労務賃貸借と奉公の間」です。まあ、こんなものを読んだところで、威勢よく論ずる人々には大して影響はないでしょうけど。 http://www.nitchmo.biz/hrmics_21/_SWF_Wind

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  • ネット世論駆動型政策形成の時代の言説戦略と無戦略 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    今回のコロナ危機に対する様々な政策形成の動向を見ていて痛感するのは、これまでであれば現場で発生している様々な苦情が様々な社会組織を経て政治家の元へ行き、そこから行政に行って実現するまでに相当のプロセスを要したであろうようなことが、当事者がネット上に書き込み、それが拡大(場合によっては炎上)して与野党の政治家に認知され、そしてそれが直ちに行政に指示されて実施されるという形で、その意味では今までにないスピード感で政策形成が行われていることです。これは私が主に見ている雇用労働関係の政策、とりわけ雇用調整助成金の要件緩和やら助成率引き上げやら手続き簡素化やら社労士の連帯責任解除やらによく示されています。今日(5月3日)にも、先日助成率引き上げを公表した時にも維持されていた日額上限を引き上げると西村大臣が述べたそうですが、ここ数日のネット上における批判がこうしてすぐさま政治的に引き上げられていく様は

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  • 若手官僚二題:スレイブ厚労省vsポエム経産省 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    いや、タイトルの通りなんですが、 https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000540524.pdf(厚生労働省改革若手チーム緊急提言) 厚生労働省に入省して、生きながら人生の墓場に入ったと ずっと思っている https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200422001/20200422001-1.pdf(経済産業省・官民若手イノベーション論ELPIS) 半年かけて、若手100人で30年後の未来を議論 いやまあ、いろんな議論をするのはいいことです。 でも、ただでさえ少ない人数の中からコロナ医療対策に人を応援に出し、残った数少ない人数で(たとえば労働関係でいえば)必死に雇用調整助成金の要件緩和を作り、通達し、しかし支給決定が全然少ないと新聞に叩かれ、言い訳させられている若手官僚から見れば、この時期に若手100人で30

    若手官僚二題:スレイブ厚労省vsポエム経産省 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/04/27
    “ちなみにトリビアですが、せんだみつおという芸人の名前は、この「千三つ」からきています。千三つ芸人というわけです”
  • マルクスの労働思想(を取り上げない理由)@『労基旬報』2020年4月25日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    『労基旬報』2020年4月25日号に「マルクスの労働思想(を取り上げない理由)」を寄稿しました。 わたしは株式会社ニッチモが刊行する人事関係の季刊誌『HRmics』に、2015年8月号(第22号)から「原典回帰」という連載をしています(まだ続いています)。第一回のウェッブ夫の『産業民主制論』から始まって、取り上げたは既に英米独仏日5か国の12冊に及びます。ところで、この連載には、編集長の海老原嗣生さんのアイディアで「マルクスなんてワン・オブ・ゼム。労働イデオロギーの根源を探訪」という魅力的なサブタイトルがついていますが、これまでのところ、まだマルクスのもマルクス主義のも取り上げていません。正直言うと取り上げる気があまりしないのです。とはいえ、ワン・オブ・ゼムといいながらナン・オブ・ゼムではサブタイトルに反するではないかとか、もっとまじめに、マルクスこそ労働思想の最高峰なのに、それを

    マルクスの労働思想(を取り上げない理由)@『労基旬報』2020年4月25日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • アメリカが特殊なんです - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    新型コロナウイルスはいまやアジア欧米、世界中で猛威を振るっていますが、後から急激に感染が拡大したアメリカで一気に失業者が増えたのを見て、これがジョブ型雇用社会の現実か、という声もあるようです。 https://twitter.com/gelsy/status/1245820828366733313 ジョブ型雇用社会の現実 / “米国の新規失業保険申請グラフ、コロナウイルスで完全に壊れる : 市況かぶ全力2階建” ただこれ、同じジョブ型社会といってもアメリカとヨーロッパではだいぶ違います。いま必要な労働力だけを雇えばいいというアメリカに対して、ヨーロッパの特に大陸諸国は、職業意識は強いのでほかの関係ない仕事に配転するということには抵抗が強いですが、リーマンショックや今回のコロナショックのような一時的な急激な労働需要減少に対しては、将来回復するまで(当座仕事はなくても)雇用を維持するというのが

    アメリカが特殊なんです - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2020/04/03
    “日本の雇用調整助成金の原型は西ドイツの操業短縮手当であって、長期的に存在し続ける仕事が一時的に減少するのに対してやたらに解雇することには否定的な諸国が多い”
  • 社会なんてものはないのかあるのか - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    かつてイギリス保守党のマーガレット・サッチャー首相は、「社会なんてものはない」(There is no such thing as society.)という名言(迷言)で世を感心(寒心)させましたが、その40年後の後継者であり、EU嫌いという点ではまことに共通点のあるボリス・ジョンソン首相は、「社会なんてものはあるんだ」(There is such a thing as society.)と、真逆のことを語ったようです。 https://www.theguardian.com/politics/2020/mar/29/20000-nhs-staff-return-to-service-johnson-says-from-coronavirus-isolation Boris Johnson has stressed that “there really is such a thing as

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  • 内田良他『迷走する教員の働き方改革』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    内田良・広田照幸・高橋哲・嶋崎量・斉藤ひでみ『迷走する教員の働き方改革 変形労働時間制を考える』(岩波ブックレット)をお送りいただきました。 https://www.iwanami.co.jp/book/b498531.html 2021年度より公立学校教員への導入が可能になった「1年単位の変形労働時間制」。この制度は教員の多忙化解消につながらないどころか、さらに多忙化を進展させる可能性すら含んでいる。書では、学校がおかれている実情や法制度を踏まえつつ、この制度の持つ問題点について、現場教員を含む様々な視点から論じる。・・・ 学校教師、正確に言えば地方公務員たる公立学校教員の労働時間制度の問題については、私も関心を持ち、ブログでも何回か取り上げてきました。その意味では、まことに時宜に適した書と褒めるべきなのかも知れません。 でも、正直言うと、問題の質が何よりも給特法に、より正確に言え

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    namawakari
    namawakari 2020/03/06
    “日教組って、ちゃんと教師は労働者であると主張して、その労働条件を守るべく(法律の制約の中で)闘ってきた労働組合なんですよ。そんじょそこらの政治スローガンをわめいているだけのイデオロギー団体ではない”
  • アセモグル&ロビンソン『自由の命運』(上・下) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    屋に平積みされているアセモグル&ロビンソン『自由の命運』(上・下)は、前著『国家はなぜ衰退するのか』の足らざるところを相当程度補ってくれるではありました。とりわけ、ホッブズが描いたそもそも怪物を必然たらしめる「不在のリヴァイアサン」と、その怪物に振り回される「専横のリヴァイアサン」のはざまの「狭い回廊」としての「足枷のリヴァイアサン」という図式は、正直言うと政治思想史の常識だよな、という気持ちもありつつ、こういう形できれいに図式化してくれると、大変わかりやすいよなと思うし、とりわけある種の経済学に凝り固まってしまった人が、そもそもの「不在のリヴァイアサン」の悲惨さに対する想像力が見事に欠落してしまっていた経験(後述の過去エントリ参照)からすると、一般向けの経済学の教科書を書いている名の通った経済学者がこういうで啓もうしてくれるのは大変いいことだと思ったところです。 多分、新型コロナ

    アセモグル&ロビンソン『自由の命運』(上・下) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • OECDは団体交渉を断固お勧め - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なぜかOECD東京センターの日語ホームページにはまだ載ってないのですが、昨年11月OECDは「Negotiating Our Way Up : Collective Bargaining in a Changing World of Work」という報告書を発表しました。表題は何とも訳しにくいのですが、我々の前途を交渉で高めていこう、みたいな感じでしょうか。副題は文字通りで、変化する労働の世界における団体交渉、ですね。 https://www.oecd-ilibrary.org/docserver/1fd2da34-en.pdf?expires=1578720194&id=id&accname=guest&checksum=AAE2689D9E55FEBDBD5547DC25A2D2B2 OECDといえば、1990年代には新自由主義的な政策を唱道する奴らみたいに思われていましたが、その後

    OECDは団体交渉を断固お勧め - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 小熊英二『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    小熊英二さんより『日社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』(講談社現代新書)をお送りいただきました。新書でありながら600ページという常識外れの分厚さにまず目を剥きましたが、中身を読み始めて、これはいったい何というだ!と叫んでしまいました。どういうことか?というと、私の様々な議論やと、ほぼ重なるような内容のになっていたからです。 http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000321617 正直言って、この著者名とこのタイトルから想像される中身とは相当に異なっています。もし書が学術出版であれば、内容を正確に伝えるタイトルをつけるとしたら、『詳説 日型雇用システムの形成史』となるはずです。そう、私がいくつかので、序説であったり傍論であったりしながら割と簡略に叙述してきた事柄を、(ページ数が増えることを全く顧慮することなく)元

    小熊英二『日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2019/07/14
    てっきり80年代社会史で来るのかと思いきや…さすがやな。/↓読む前からそんな予測をするなんて、ご立派な懐疑主義だこと。