このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 Twitter: @shiropen2
![なぜ人は“録音”よりも“ライブ演奏”で感動するのか スイスの研究者が解明 MRI内で音楽鑑賞して実験](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0bd03d83d609b35153745cb3bb0ded4c5630bfc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fnews%2Farticles%2F2403%2F05%2Fcover_news053.jpg)
企業「ChatGPTは使っちゃダメ」→じゃあ自分のスマホで使おう──時代はBYODから「BYOAI」へ:事例で学ぶAIガバナンス(1/3 ページ) 会社はChatGPTを禁止しているが、自分のスマートフォンからChatGPT(しかも有料契約している高性能版)にアクセスして、使ってしまえば良いではないか――。生成AIのビジネス活用が進む中で、そんな発想が生まれつつある。 サイバーセキュリティ企業の米BlackBerryが2023年8月に発表した調査結果によると、職場でChatGPTやその他の生成AIサービスの禁止を実施、検討している企業の割合は、世界全体で75%に達するそうだ。調査後にはChatGPT、生成AI全般への注目度がさらに高まっていることを考えると、この割合はその後さらに上昇している可能性が高い。 従業員が、社内の機密情報をChatGPTなどを入力した場合、それらの情報が外部サーバ
電気通信大学などの研究チームは2月15日、食べられるロボットを作り、実食した人の心理的な影響を調べる実験の結果を発表した。ゼラチンと砂糖などを素材にロボットを作り、食べたときに罪悪感などが生じるか調べた。 ロボットの形状はスティック状で、可食部分は市販のグミ程度の硬さという。ロボットの内部に空気を供給することで、縦方向か横方向に振動させられる。実験では(1)「ロボットを見たときにどのよう印象を受けるか」、(2)「実際にロボットを食べたときの印象」──を検証した。 (1)の結果、実験参加者は縦方向よりも横に揺れるロボットを見た際に、より生きているような感覚を強く抱くと判明。(2)を検証したところ、動いていないロボットを食べたときよりも、動いているロボットを食べたときの方が、生き物らしさや知性、感情、罪悪感、新鮮さなどを強く知覚すると分かった。これらの結果から、人は動いているロボットを食べる際
米Googleは2月8日(現地時間)、「現行最強」をうたう生成AI「Gemini Advanced」を発表した。すでにサービスの提供を開始しており、月額2900円で利用可能。2カ月間の無料試用期間も用意する。 同社は従来、生成AIの頭脳部分となるLLM(大規模言語モデル)として「Gemini」ブランドを利用し、サービス名は「Bard」として提供していたが、サービス名も今回Geminiに統一。NanoやProなど、すでに発表している3つのLLMのうち、パラメータ数が最大で複雑なタスクをこなせるとしていた「Gemini Ultra」を使ったサービスはこれまで登場していなかった。今回、UltraからAdvancedにリネームしての正式ローンチとなる。 Gemini Advancedは数学、物理学、歴史、法律、医学、倫理を含む57科目の組み合わせを使用するベンチマークテストで人間の専門家を上回る成
クラウドサービスのメリットの一つとして、事業者による自動アップデートがあります。ただ、これに伴う新機能追加や仕様変更をユーザー側で把握できず、設定ミスや意図していない構成変更が起きてしまうことは最近の課題として認識されつつあります。特に、クラウドサービスを利用する上で、非公開情報に設定したつもりでいたものが外部から“まる見え”になっていたという事件はよく聞きます。 そしてこれは、私たちがよく利用するSaaSといったクラウドサービスだけの問題ではなく、電子メールにおいても同じことが言えるというのはあまり気付かれていないかもしれません。 多くの利用者がいるSaaS、それは「電子メール」 フィッシング対策協議会の月次報告書を見ると、フィッシング報告件数は月ごとに一進一退を繰り返しており、この数字が上下するだけで一喜一憂しても仕方ないことが分かります。ちなみに2023年12月はフィッシング報告件数
結婚を希望する18歳以上の独身で、東京都内に在住・在勤・在学する人が利用できる。利用料は無料だが会員登録が必要な他、独身証明書や本人確認書類などの提出が必須。会員登録後、価値観診断テストの一つ「EQアセスメント」の結果から、AIが自動的に相手を紹介し、お互いが会いたいと希望すれば「お見合い」フェーズに進み、面会できる お見合いはオンラインでも可能だが、この時点では個人情報は交換できない。お見合い当日には、相手との連絡手段として「クラウド電話サービス」も用意。発信者番号が通知されない状態で、5分間まで通話できる。こちらも通話料金は無料。お見合い後、お互いが合意すれば「交際」フェーズとなり、自由に連絡が取れるようになる。 交際後、双方が希望すれば「真剣交際」へと進む。真剣交際になれば、他の相手とのお見合いや交際は中止となり、新たな相手は紹介されなくなる。相手を探す最中、専門のスタッフにオンライ
三省堂が11月21日に発売する「オタク用語辞典 大限界」が、X(旧Twitter)を中心に物議を醸している。情報を公開した10月23日には、紹介サイトにアクセスが集中。一時的に閲覧できない状態になった。 「大限界」は国語辞典の「大言海」と「限界オタク」に由来する。三省堂は「オタク自身が分析した臨場感のある語釈を読んで情熱を感じたい」「最近の若者が使用している言葉を知りたい」「ひと昔前のオタク用語とどう違うのか変化を知りたい」といった用途に有用という。 Xでも「オタクの世界をより深く楽しめそう」「大限界って名前が辞書オタク向けで良い」など好意的な意見が多い一方、用例で実在のキャラクターなどを使用した点が良くも悪くも注目を集めた。 例えば「きゃわわ」の用例は「ワノ国編のサン五郎がきゃわわなんだよね」。漫画「ONE PIECE」のキャラクター・サンジがワノ国で名乗っていた偽名という、好きな人には
公正取引委員会は9月21日、ニュースメディア事業者の記事をまとめて表示する配信プラットフォームに関する実態調査報告書を公開した。ニュースメディアと配信プラットフォーム事業者間の取引について調査したもので、ニュースポータル「Yahoo!ニュース」を提供するヤフーに対し「優越的地位にある可能性がある」などと指摘している。 ニュースメディアは、自ら作成したコンテンツを配信プラットフォームに提供する代わりに、何らかの対価を受け取る契約を結んでいる場合がある。対価は閲覧数に応じた許諾料や、配信プラットフォーム上の記事を閲覧した読者の送客などが挙げられる。 中でもYahoo!ニュースは巨大なサービスの一つで、公取委の調査によれば配信プラットフォームと契約を交わしている調査対象のうち、6割近くのニュースメディアが「許諾料の支払い額が最も多い」と答えたという。送客についても同様で、ニュースサイトへの流入に
性交渉に同意した記録を残す「性的同意アプリ」として8月中旬に発表されたスマートフォンアプリ「キロク」について、開発会社は配信を延期すると23日に発表した。セキュリティの強化や、同意を強制された場合の救済機能を追加するためとしている。 キロクは、7月に改正された刑法で「不同意性交等罪」などが新設されたことを受け、同意の上で性交したことを証明する「性的同意書」の代わりを目指したアプリ。スマートフォンの位置情報をオンにしてアプリ画面のQRコードを相手の端末で読み取らせ、「同意」ボタンを押してもらうことで双方のアプリに記録が残る仕組みだ。 しかし開発会社によると、発表後に予想を大きく上回る反響と意見が寄せられたという。例えば性交渉の記録など情報の漏えいを懸念する声、脅して強制的に同意ボタンを押させる可能性を指摘する声などもあった。 このため当初25日を予定していたリリース日を「年内公開」に延期。併
バンダイナムコエンターテインメントは8月21日、配信中のスマートフォンゲーム「ソードアート・オンライン ヴァリアント・ショウダウン」(iOS/Android)のサービスを一時中断すると発表した。ゲーム内で発生しているさまざまな問題を解決するため、9月末から2024年夏までをめどに長期メンテナンスを行う。 このゲームは、アニメ「ソードアート・オンライン」の10周年を記念して制作したもの。ジャンルは3Dアクションゲームで、22年11月から配信を始めていた。しかし、リリース当初からゲーム上では通信エラーが頻発するなどさまざまな問題が発生。都度、メンテナンスなどで対応していた。 こうした事態を受け、同ゲームの竹内智彦プロデューサーは公式のX(元Twitter)アカウントで声明を投稿。「リリース当初から続くさまざまなトラブルによりご迷惑をおかけしておりますこと、改めておわび申し上げます」と謝罪した。
東京メトロは8月7日、三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ジェーシービー、QUADRACと共同で、東京メトロ線内においてクレジットカードのタッチ決済、QRコードを活用した乗車サービスの実証実験を、2024年度中に実施すると発表した。 実験は、三井住友カードの公共交通向けソリューション「stera transit」(ステラトランジット)を用いて実施。東京メトロの企画乗車券を乗車券販売サイトで事前購入し、タッチ決済対応のクレジット/デビット/プリペイドカードを改札機にかざすことで乗車できるという。さらに、QRコードでの乗車実験も実施する。 東京メトロは「ライフスタイルの変化による多様なニーズに対応し、日頃より当社線をご利用いただくお客様や国内外の東京を訪れるお客様にとって、お手持ちのクレジットカードやスマートフォンなどで地下鉄にご乗車いただける、多様な乗車サービスの提供を目指します
楽天グループの三木谷浩史代表は8月2日、同日から開催している同社のリアルカンファレンス「Rakuten Optimism 2023」において、チャットAI「ChatGPT」やLLM「GPT-4」などを手掛ける、米OpenAIと協業すると発表した。 楽天モバイルを含む、楽天のさまざまなサービスでOpenAIの生成AIをプラグインの形で接続し、楽天で事業を手掛ける企業の業務効率化、ユーザーエクスペリエンス(UX)の改善を図る。また楽天社内でも、マーケティングやオペレーション効率を20%引き上げるという。「中小企業、大企業、国、地方公共団体のエンパワーメントを20%アップさせる。国全体の効率を20%上げる」(三木谷氏)。 イベントのキーノートには、OpenAIのサム・アルトマンCEOもオンラインで登壇。両社の協業について「私たちがこの業界で一緒にできることは多くあると思う。楽天と一緒にやっていく
滋賀県が2022年10月に開所した結婚支援センターで、これまでに3組のカップルが結婚の意思を固め、「成婚退会」した。このうち2組はAIによるマッチングで交際に発展し、結婚を決めた。県は「こんなに早く成婚退会が出るとは」と手応えを感じている。 結婚を希望する独身男女の出会いを応援するため滋賀県が2022年10月に開所した結婚支援センター「しが結(ゆい)」(しが・めぐりあいサポートセンター)で、これまでに3組のカップルが結婚の意思を固め、「成婚退会」した。このうち2組はAI(人工知能)によるマッチングで交際に発展し、結婚を決めた。県子ども未来戦略室の担当者は「こんなに早く成婚退会が出るとは」と手応えを感じている。 県によると、成婚退会したのは3組で、いずれも県内在住。内訳は、20代のカップル1組と30代のカップル2組。 このうち20代の1組と30代の1組が、AIによるマッチングで交際に発展し、
「あれ? なんか話が変わってきていないですか?」 ここ数カ月の「脱内燃機関」に関する報道を見ていて、そう感じた人はおそらく多いはずだ。 内燃機関は世界的に禁止が確定し、世界のクルマは全部BEVになるという話だったはず。しかし日本だけが内燃機関時代の技術アドバンテージにしがみついて、世界で確定済みのルールに対して無駄な抵抗を続けている。 世界で自動車を販売していくのに、日本だけ違うルールにしたところで、グローバルな競争で大敗し、世界から取り残されていくだけ。 ──という話だったはず。 この話は、そもそもの前提理解が間違っていて、内燃機関禁止のルールは確かに世界中で議論されているが、別にそれで確定したわけではない。「世界は脱内燃機関に舵(かじ)を切った」という言葉の受け止め方の問題である。そういう流れがあるという意味では正しい。しかし確定済で変えられない未来という理解は間違っていた。それはここ
こんにちは! イラストレーターのrefeiaです。今日はイラストAIについて話していこうと思います。 はじめに 実は先日、PC USERの編集さんから「そろそろAIの記事でも」と打診いただいたんですが、「そんなの……“どうすんだこれ感”を高らかに歌い上げることぐらいしかできないんですが……」みたいな気持ちになりました。 とはいえ避けていてもしょうがないトピックでもあり、ついでに調べたり考えたりする機会になればお得かなという気持ちもあり、この記事を書くことにしました。 ちなみに、自分の今の立場は Stable DiffusionやNovelAIをいじったことがある それらのAIを制作のワークフローに組み込んだことはない ぐらいです。よろしくお願いします!(ネタバレですが、結論はありません) 急にジェネラティブAIが来た……? ここ半年ぐらい、見たことのないようなAIブームが来ています。SNS
日本が世界一を奪還した「2023 WORLD BASEBALL CLASSIC」(以下WBC)。劇的な勝利もあり、多くの新聞が号外を出した。紙の号外がさっそくフリマサイトなどにあふれる一方、「電子号外」をうたうデジタル版も存在感を増した。 試合の終了後、多くの人が号外の配布を待っていたJR新橋駅前では配布が始まるとひどい混雑となり、駆けつけた警察官がスタッフに代わって号外を配る場面もあったという。同様の混雑は各地で見られ、大阪・道頓堀で配布の模様を取材していたテレビ大阪は「人が殺到して危険な感じです」と報じた。Twitterでも混乱する現場の様子が写真付きで多数投稿されており、中には「人が集まりすぎ」「けが人でるぞ」など切迫した状況を伝えたものもある。 一方、配布が始まった直後から「メルカリ」などのフリマアプリには各紙の号外があふれた。多くは数百円から数千円の値が付けられ、中には同じ新聞の
「Prometheus」と呼ばれるAIモデルを採用した新しい「Bing」が話題だ。本誌でも多くのレポートやコラムで紹介されているが、ChatGPTライクな対話型検索機能を備えており、検索エンジン自体の情報集約能力に加え、質問を繰り返すことで深掘りが可能な点など、従来の検索エンジンには見られなかった特徴がある。 新しいBingにみるMicrosoftのAI戦略 「ChatGPT」で話題 MicrosoftとOpenAIの関係と目指すものを整理 一部組織では利用禁止も! OpenAIの「ChatGPT」のスゴさとMicrosoftの戦略 Googleとの違いは? Microsoft Bingの「AI検索」を試して分かったこと Microsoftが「OpenAI」に最大100億ドルの投資をするワケ ある意味で「検索エンジンで遊ぶ」ことが可能なわけだ。ただ、あるレポートによれば、15回以上チャット
楽天モバイル単体で4928億円の赤字 「2023年は勝負の年」と話す三木谷氏の“劇的なコスト削減”策とは?(1/3 ページ) 「とにかく0円がいいとか、とにかく安いほうがいいというユーザーさんではなく、楽天のロイヤルカスタマーの皆さまを中心にして、健全な成長をしていく」――。 純損益が過去最大の3728億円の赤字となった楽天グループ。2月14日の決算会見で、赤字の元凶となった楽天モバイル事業について、三木谷浩史会長はこう話した。「0円プラン廃止」後、“血を入れ替えた”楽天モバイルは、ARPUが大きく改善し、ユーザー数の減少という出血も止まった。 しかし、3期連続の大赤字の中、楽天モバイル事業を軌道に乗せるための道は茨の道だ。「2023年は勝負の年」と話す三木谷氏の戦略を探ってみよう。 営業損益は3639億円の赤字 2022年12月期の楽天グループ通期決算は、売上高は14.6%伸びて1兆92
スマートフォンゲーム「ブルーアーカイブ」「アズールレーン」などを手掛けるYostar(東京都千代田区)は2月2日、米Twitterが同日に発表した無料APIの提供停止を巡り、Twitterアカウントを使ったログインには影響がない見通しを示した。「Twitter社と確認し、アカウント連携の仕様について影響がないと回答があった」(Yoster)という。 ただし万が一の事態に備え、アカウントを復旧できる「引継コード」の発行や、同社の独自ID・AppleIDとアカウントとの連携をしておくようプレイヤーに呼び掛けている。 Twitter API無料版の提供は9日に終了する。今後は代わりに有料版を提供するという。詳細は来週発表する予定で、正確な影響範囲はこのタイミングで判明するとみられる。 関連記事 Twitter、APIを有料化へ 無料提供は9日で終了 「詳細は来週発表する」 米Twitterは、T
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く