■ それぞれの国々において、「最高の資質」を備えた人材は、どこに行くのか。 『ベスト・アンド・ブライテスト』を読み返して、考えることがある。 こういう話がある。 米国では、ウォール・ストリートに行った。 英国では、パブリック・スクールに行った。 そして、日本では、「霞ヶ関」に行った。 どういうことであろうか。 米国は、「ビジネス」を目指す。資本主義の総本山では、大体、「カネ」が神になる。 英国では、「聖職」を目指す。英国では、ケンブリッジやオックスフォード出身の初等・中等学校教師は珍しくはないそうである。「ロンドンなど碌なところではない」という感覚の反映である。 日本は、「官僚」を目指す。俗に「蛍雪の功」という。「蛍雪の功」の成った若者は、どこに行ったのか。この若者は、朝廷の大官になったのである。別に、大商人や大芸術家になったわけでではない。中国、朝鮮、日本の極東アジア三ヵ国は、その点では
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