人と挨拶をするとき、病気の感染を防ぐには握手よりフィストバンプのほうが安全かもしれない。 PHOTOGRAPH BY SCOTT OLSON, GETTY IMAGES フィストバンプ(拳と拳を突き合わせるしぐさ)は、細菌の伝播率を握手の約4分の1に低減するという。「Journal of Hospital Infection」誌に発表されたこの驚くべき研究成果は、友人同士の笑い話から始まった。 ウェストバージニア州モーガンタウンの形成外科医で手外科医のW・トーマス・マクレラン(W. Thomas McClellan)氏はあるとき、同僚2人とメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)について話していた。MRSAは抗生物質に耐性をもち、治療の困難な感染症を引き起こす病原菌で、よく院内感染の原因となる。 「MRSAに感染している患者の部屋に入るときは、ガウンを着け、手を洗う」とマクレラン氏は述べる
