陸上の世界選手権男子400メートル予選に28日、両脚が義足で「ブレードランナー」の異名を持つ24歳のオスカー・ピストリウス選手(南アフリカ)が初出場し、45秒39の5組3着で準決勝に進出した。韓国・大邱の競技場は「オスカー」の大声援に包まれた。 世界各国のメディアから1時間近く取材を受けたピストリウス選手は「ずっと今回のチャンスを待っていた。自分を誇りに思う。厳しいレースだったが、予選を突破できて感激だ」と喜びに浸った。 国際陸連によると、同選手は健常者と比べて少ないエネルギー消費で走れるとの研究結果もあり、賛否の議論は尽きない。レース後「アンフェアだ」と憤った中米選手もいたが、同組1着だったクリス・ブラウン選手(バハマ)は「彼の挑戦を歓迎したい」と述べた。(共同)