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ブックマーク / hiiragi-june.hatenadiary.org (3)

  • 「右」「左」を「東」「西」で表現する言語 - 言語郎−B級「高等遊民」の妄言

    (第204号、通巻224号) 世界には、数千種類の言語があるといわれる。語彙も文法もさまざまだ。語彙を例にとれば、イヌイットの言葉には、雪を表す語がいくつもある《注1》。日語だと雨の種類を示す語が多い。時雨(しぐれ)、五月雨(さみだれ)、梅雨(つゆ)……など多彩だ。しかし、雨の細かい種類、降る時期や様相まで区分するかどうかはともかくとして「雨」という基語は、どの言語にもあると思われる。「親」「子」とか、「太陽」「星」とか、あるいは抽象的な「前」「後」「右」「左」などの基的な単語はどの言語も持っている――そう思い込んでいた。 ところが、1カ月余前に刊行された岩波新書『ことばと思考』(今井むつみ著)を読んで自分の「勝手読み」を思い知らされた。諸言語の中には「右」「左」や「前」「後」を直接示す語を持っていない言語が数多く存在するというのである。モノとモノとの相対的な位置関係を表せないのでは

    「右」「左」を「東」「西」で表現する言語 - 言語郎−B級「高等遊民」の妄言
    nanakoso
    nanakoso 2010/12/12
    >前後左右という相対位置ではなく東西南北ですべての方向をあらわす言語と絶対方向感覚を持つ民族
  • 「消耗」の読みは「しょうこう」か「しょうもう」か

    (第94号、通巻114号) 前号で「ちょっと」という単語を題材に日語を学ぶ外国人にはなかなか理解しにくい言葉の多義性について述べたが、意味はともかく漢字の読み方については日人にとってもかなりやっかいなものがある。中には、誤読や慣用読みがいつの間にか一般化し、ほとんど大多数の人が来の「標準語」と思いこんでいる言葉も少なくない。 その中から日常よく使われる代表的な言葉を仮に「三大慣用読み」と名付けて独断で選んでみよう。 まず、標題に挙げた「消耗」。体力を消耗する、機械の消耗(傷み)が少ない、消耗品、など「使ってその分だけ減ること」の意で使われる。読み方は、あえて言うまでもなく「しょうもう」というのがふつうだろう。もちろん、私もそう発音している。ところが、国語辞書にはどれもそろって「『しょうこう』の慣用読みが定着したもの」(大修館書店『明鏡国語辞典』)、「もと正音セウカウ(しょうこう)の誤

    「消耗」の読みは「しょうこう」か「しょうもう」か
  • 「一敗地に塗(まみ)れる」の正しい意味は - 言語楼―B級「高等遊民」の戯言

    (第49号、通巻69号) 前週の「綺羅星の如く」では、読みの区切り方と意味の違いについて述べたが、今回取り上げる「一敗地に塗(まみ)れる」《注》は、読みの区切り方については、「一敗、地に塗れる」で紛れはあるまい。問題は意味である。 「一敗」には、一回負けること、の意があるから、「一敗、地に塗れる」を、一回敗れて地に倒れた、というような意味につい取ってしまう。スポーツ、とくに大相撲のニュースでは「横綱を目指す大関○○が初日、早くも一敗、地にまみれた」などとよく用いられる。土俵上に転がされ、砂まみれになる雰囲気もあって単に「一敗した」というより味がある感じさえする。スポーツ以外の分野でも、このような使い方を転用して比喩的に用いることが多い。 例えば、現在インターネットに掲載されているある有名証券会社の「2009年採用サイト」。人事担当役員からのメッセージ、として「どんな局面でも『やり抜く力』発

    「一敗地に塗(まみ)れる」の正しい意味は - 言語楼―B級「高等遊民」の戯言
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