誰かが一元管理していたり,重複をチェックする仕組みがないのに,世界でただ一つのIDを自由にいくらでも作って自分の機器を管理・識別するために使える--。そんな不思議なIDが「UUID」(universally unique identifier)です。日本語では「汎用一意識別子」などと訳しますが,実際にこちらを使うことはまずありません。 UUIDは,なぜ勝手に作っても重複しないのでしょうか。それは,UUIDが機器の名前や時刻情報などを基に「十分大きなサイズかつランダムな数値」として生成される仕組みになっているからです。UUIDのサイズは16バイトで,256を16回掛けた数のバリエーションを作り出せます。これがどのくらいかというと,仮に毎秒数億個以上のスピードでUUIDを作ったとしても,人の一生どころか宇宙が誕生してから現在に至るまでの年月(約137億年)作り続けても重複などまずありえないほど