今やファッションアイテムとして欠かせないメガネ。世界三大メガネ生産地のひとつが、福井県鯖江市ということをご存知だろうか。鯖江市の6人に1人はメガネ関連の仕事をしているという、まさにメガネの街。世界に通じる高い技術力とデザイン性―その強さの秘密に迫ってみた。 福井県鯖江市は100余年の歴史を持つ国内唯一のメガネフレームの産地だ。1980年代に世界で初めて、軽くて丈夫な金属チタンを用いたメガネフレームの製造技術を確立。金属アレルギーを起こしにくいチタン製のメガネは一世を風靡、その後世界のスタンダードとして広まった。鯖江市の生産量は圧倒的で、国内製造シェアの約96%を誇る。 現在、鯖江には47軒の製造メーカーがあり、500社ほどのメガネ関連事業所がある。その中には世界最大のメガネ見本市イタリアのMIDO(ミド)展やフランスのSILMO(シルモ)展などの国際見本市に出展して海外市場の販路を開拓する