大前研一先生が書いた古い本「大前流心理経済学 貯めるな使え!」を引っ張り出してきて読んでみたので、その感想。 かなり分厚い本だったが、切れのいい大前節でサクサク読むことができた。前半では当時の日本の危機的な状況を、大前研一氏の知る「世界」と比べながら紹介しており、なかなか興味深い記載が多くあった。大前氏曰く「日本国の財政状況は夕張市よりも遥かに深刻」なのだそうだ。しかし、それでも何とか運営できているわけで、破たんするとしても、それはまだまだ先だと個人的には感じている。 僕がもう一つ良く分からなかったのが、日本人の保有資産1500兆円をファンドで運用しようという発想だ。優秀なファンドマネージャーを雇って、年率10%~15%で回すと書かれてあったが、ファンドの過去の成績とその後の運用成績は関連性がないことや、LTCMの伝説(ノーベル経済学賞受賞者や投資界のスーパースターで構成された最強のヘッジ