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ブックマーク / koken-publication.com (2)

  • 日本に「近代」がやってきた【清水唯一朗】

    『公研』2020年12月号「めいん・すとりいと」 清水 唯一朗 歴史に残る一年が終わろうとしている。変わらないと思っていた私たちの日常、揺るがないと思われていたオリンピックの日程、もう一期続くのではないかとも言われた長期政権。いずれもが変化を余儀なくされた。 ピンチはチャンスとばかりに変化に踏み出す動きが各所で生まれている。大学では、長らく要望がありながら逡巡されていたオンデマンド講義が急速に普及し、学生からも一定の評価が与えられた。ハンコ一つを捺すために出勤せず、電子承認で済むケースも大幅に増えた。変化に挑まれたみなさんの尽力に頭が下がる。 変化を選ぶことも広まった。過密な都心を離れ、リモートワークがベースになったことで、近郊の衛星都市や魅力的な地方に移住する人が増えた。仕事を変えて地方で働くことを選ぶ人も目立つようになった。 変化に飲み込まれそうな人たちもいる。しかし、そうした人たちも

    日本に「近代」がやってきた【清水唯一朗】
  • 「百年に一度の危機」から生まれるもの【清水 唯一朗】

    『公研』2020年6月号「めいん・すとりいと」 さまざまな常識が覆された3カ月でした。学校は始まらず、会社に行かず、人気の飲店もお年寄りが集まる街の病院もガラガラ。店先からはトイレットペーパーとマスクが姿を消しました。 しかし、人はなんともたくましいもの。授業は早々にオンラインに移行し、会社は在宅勤務へと大きく舵を切る。飲店はテイクアウトに工夫を凝らし、ふるさとからはぬくもりのある手作りのマスクが届く。なんともありがたい。 それでもふさぎがちになる日々のなか、心を豊かにしてくれたのは芸術でした。楽団員のアイディアから始まったという「パプリカ」のリモート合奏は、奏者たちの笑顔とともに明日への活力を与えてくれました。続々と休館になった美術館からは、それでも届けとVRを駆使した配信が行われ、荒みそうな気持ちはいくらか穏やかになりました。 実際、誰もが毎日を乗り切ることに精一杯でした。大学では

    「百年に一度の危機」から生まれるもの【清水 唯一朗】
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