国家を崩壊させ、国民を国境を越えて散らばらせた戦争から2年、スーダンは世界最大の人道危機の舞台となった。 2人の将軍の権力闘争から始まったこの戦争は、民族虐殺と意図的な都市破壊を特徴とする壊滅的な内戦へと発展した。ハルツームの廃墟に塵が降り積もり、飢饉がダルフールを締め付けるなか、ひとつだけ明らかなことがある。世界が黙って見ている間に、スーダンは血を流しているのだ。 2019年、30年間独裁政治を続けてきたオマル・バシル大統領が失脚したことで、スーダンは民主化へ向けて束の間の希望の光を得た。2021年、アブドゥルファッター・アル・ブルハンとモハメッド・ハムダン・ダガロ(それぞれスーダン軍と即応支援部隊(RSF)のリーダー)が政権移行をハイジャックし、権力を掌握したことで、その希望は消えた。2023年4月、彼らの不穏な同盟関係は公然の戦争へと崩壊した。その後に起こったのは、単なる軍事衝突では
