第一生命保険の渡辺光一郎社長は仙台市内で河北新報社の取材に応じ、東日本大震災で大きな被害を受けた東北などの被災地で、新規契約が伸びていることを明らかにした。宮城県では11月の1カ月間で前年同月の1.5倍に上り、「震災で生命保険や医療保険の重要性が再認識されたのではないか」と述べた。(聞き手は報道部・熊谷吉信) ―震災後の現状は。 「震災では契約者の安否確認を最優先した。岩手、宮城、福島の3県で安否確認対象となった約45万件は、12月初旬に99%まで完了した。震災関連保険金などの全国の支払総額は9月末時点で126億円に上っている」 ―安否確認にはどう対応したか。 「3県合わせて約1500人の営業職員に加え、本社から延べ200人の応援部隊も出した。コールセンターやダイレクトメールも活用し、何とか本人や家族と連絡を取ろうとした。『夏までは新規の営業活動は必要ない』との指示も出した」 ―