「おむつかぶれ」など刺激物が皮膚に触れて炎症が起こる刺激性皮膚炎の仕組みの一端を、京都大医学研究科の中嶋千紗助教らのグループがマウスの実験で突き止めた。2種類の白血球が関与することで炎症を悪化させていた。副作用があるステロイド外用薬を使わない治療法の開発が期待される成果といい、米科学誌で11日に発表する。 これまでの研究で、白血球のうち好酸球と好塩基球の2種類がアトピー性皮膚炎などアレルギー反応と関連することが分かっている。グループは、2種類とも外部からの刺激で起きた炎症部分に集まることに着目した。 遺伝子操作で▽好酸球が多い▽好酸球がない▽好塩基球がない−3種類のマウスを作製。これらのマウスの皮膚に炎症を起こす薬剤を塗ると、好酸球がないと炎症が軽く、多いと炎症がひどくなった。好塩基球がないと好酸球が皮膚の炎症部分にあまり集まらず、好塩基球が好酸球を引き込むことに関わっていることが分か