【ニューヨーク=加藤賢治】国連は4日、シリア内戦下の子供の被害に関し、潘基文事務総長が安全保障理事会に提出した報告書を公表した。 報告書は、政府側と反政府勢力の双方が、子供の殺害や拷問を行っていると非難し、反政府デモが始まった2011年3月以降、子供1万人以上が死亡したと指摘した。 報告書は、シリア難民からの聞き取り調査などを基に作成された。それによると、中部ホムス県では12年5月、少なくとも子供49人が政府軍に至近距離で撃たれるなどして殺害された。 また、シリア情報機関や軍は、子供の親類を投降させるため、反政府側とみなす子供に性的暴行を加えていると報告。子供は、学校や病院、民家などで拘束され、金属棒や電気ショックによる暴行を受けたという。