日本で製造されている「国産ワイン」の8割以上が、原料に輸入品のブドウ果汁を使っている――。こんな事実が、国税庁が2016年11月24日に発表した「国内製造ワインの概況」に関する調査結果で明らかになった。 国税庁は15年10月に、国産ブドウ100%を使用したものを「日本ワイン」と定める新たな表示基準を定めていた。今回の調査はその決定を受けたもので、「国内でワインの製造状況を具体的に調べたのは初めて」(国税庁酒税課)という。 国産ブドウ100%使用だけを「日本ワイン」に 調査は16年3月末時点でワインを製造する261業者が対象で、247業者から回答を得た。その結果によれば、国内で15年度に製造されたワインの総量は約10万900キロリットル。そのうち「日本ワイン」は約1万8600キロで、全体の18.4%にとどまった。 残りの8万2300キロ(81.6%)は、海外から輸入した濃縮ブドウ果汁を原料と