二重構造のステンレス製ボトルの断面。1985年製(左)、2000年製(中央)、13年製(右)を並べるとステンレス板の薄さが一目で分かる(写真:フジサンケイビジネスアイ) 昼休みに公園のベンチで気軽にコーヒーを飲んだり、通勤の移動中にのどを潤す…。自分用の飲み物を水筒に入れて持ち運ぶマイボトル文化は広く定着したが、その火付け役となったのがステンレス製魔法瓶メーカーのサーモス(東京都港区)の「ケータイマグ」シリーズだ。1999年の発売以降、飽くなき軽量化に挑み続け、昨年9月に最軽量モデルを発売。市場をリードする。 サーモス史上最軽量と銘打った「真空断熱ケータイマグ」の最新モデルは、発売から約8カ月の5月末までに130万本以上を販売した。人気の秘密は、何といってもその軽さだ。従来品に比べ約20〜30%の軽量化を実現しており、同容量帯で最高クラスの軽さだ。ボトルを構成するステンレス板の軽量化技術