最近、社内で「マーケティング大学」を始めました。20代の若手社員を中心に、私が講師となって、商売のイロハを教えるというものです。1回、2時間。教科書やテーマはありません。いろいろな事例を取り上げて、我々のビジネスに置き換えるとどうなるのか、話し合う講座です。 たとえば、どの企業にも「金のなる木」と呼ぶべき稼ぎ頭の商品があります。英語で「キャッシュ・カウ(Cash Cow)」といいます。マクドナルドのそれは何か。ビッグマックです。利益を生むキャッシュ・カウを、もっと大きなキャッシュ・カウにするにはどうすべきか。投資の配分を考えるうえで、最も重要なポイントです。 でもビッグマックへの広告宣伝はしていない。マーケティングの予算が割かれているのは新規メニューに対してばかりです。大事なキャッシュ・カウへの投資はどうなっているのか――。 つまり、ビッグマックの売り上げを高めるためのプロモーションをもっ