地銀トップの横浜銀行(以下浜銀)が同じ神奈川県の第二地銀「神奈川銀行」を完全子会社化する、との発表がありました。規模感でみれば、浜銀が預金残高ベースで40分の1程度の小規模地銀を経営統合するということ自体は大した話ではありません。しかし、金融行政の観点からはかなりニュースバリューのある出来事です。 進まない地銀再編 見え隠れする当局の思惑 人口減少などで地域経済の先行きが危ぶまれつつも、なかなか進まない地銀再編。さらにコロナ禍対策の「ゼロゼロ融資」の返済スタートが迫り、ゾンビ企業の倒産が相次げば、地銀経営はますます厳しさを増します。この状況下で地銀トップ行の意表を突く動きには、金融当局の思惑も見え隠れしています。 意表を突く動きと申し上げたのは、バブル崩壊以降「浜銀が神奈川銀行を吸収するのでは」という話は何度かありましたが、浜銀がかたくなにこれを固辞してきた歴史があるからです。浜銀はこれま
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