1898年、ニューヨーク市の路上で楽器を演奏する視覚障害者。ニューヨークでは醜陋(しゅうろう)法は制定されなかったが、似たような法案は起草されていた。(Photograph by Museum of the City of New York, Bridgeman Images) 美人は人間関係がうまく行き、学校や職場で得をすることは、研究で示されている。では逆に、見た目が悪いと思われることが社会的ハードルになるだけでなく、犯罪になるとしたらどう思われるだろうか。 19世紀半ばから1970年代に至るまで、米国には、「見た目がよくない」人々が公共の場に出ることを禁じるいわゆる「醜陋(しゅうろう)法」なるものが存在した。あまり知られていない法律だが、その歴史を紐解いてみると、米国社会が誰を「美しい人」とみなすのか、そしてその理想に届かない人々がどのような影響を受けたのかが見えてくる。 すぐに全米