米国に行ってChatGPTなど生成AI(人工知能)を巡る熱気を肌で感じてきた人は、誰も彼もが「えらいことになった」と口走っている。もちろん単に、質問にそれらしく答えたり、出来の良いソースコードを書けたりするからだけではない。開発元である米OpenAI(オープンAI)の戦略が図に当たり、多数の関連スタートアップが誕生しているのを目の当たりにしてきたからだ。だが、日本に帰ってくると「生成AIの課題はねぇ……」といった講釈ばかり。「世界から完全に取り残される日本」を実感するのだという。 今回の「極言暴論」は本来の守備範囲から少し逸脱しようと思っている。冒頭の一文の通り、話題沸騰中の生成AIに絡む話に手を出すつもりだ。この手の話は私のもう1つのコラムの「極言正論」やTwitterのツイートなどでは述べているが、極言暴論では日本企業のIT活用の愚劣さやIT業界の不条理などを俎上(そじょう)に載せるこ