米ブルームバーグ通信などは10日までに、イタリアが中国の巨大経済圏構想「一帯一路」からの離脱を検討していると報じた。中国外務省の汪文斌副報道局長は10日の記者会見で「中国とイタリアは一帯一路で大きな成果を上げており、さらに協力を強化すべきだ」と述べ、残留するよう呼びかけた。 イタリアは先進7カ国(G7)で唯一、中国と覚書を結んで一帯一路に参画している。一帯一路は習近平国家主席が提唱してから今年で10年の節目を迎えるが、イタリアが離脱すれば中国に痛手となりそうだ。 イタリアにとって経済的な恩恵が乏しかったことが離脱検討の要因とされる。汪氏は両国が一帯一路を通じて「貿易や製造業、クリーンエネルギーなどの分野で成果を上げてきた」と主張した。(共同)