「消費者や一般国民の立場から見て疑問がある」――携帯電話事業者へのプレミアムバンド(700~900MHz帯)割り当て直後ともいえるタイミングで発表されたソフトバンクモバイルのイー・アクセス買収について、大阪大学・大阪学院大学名誉教授で情報経済研究所所長を務める鬼木甫氏は、総務省などに慎重な判断を求める意見を公表した。 鬼木氏が提示した要望は大きく2点。「電波割り当てに対する対価支払いを義務づけること」、そして「競争促進の観点から安易な市場寡占化を進めさせないこと」だ。いずれも今回のソフトバンクによるイー・アクセスの買収および合併に対し否定的な見解につながるものであり、後者については公正取引委員会の積極的行動についてもうながしている。 改めて、鬼木氏に本意見に関する詳細を聞いた。 ――ソフトバンクのイー・アクセス買収について意見を公表した理由は。 まず強調したいのは、周波数を無償で割り当てら
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