最近数学についての初心者用の読み物を読んでた。 『無限と連続』『無限の果てに何があるか』『無限のパラドクス』と三冊読んだ。今更だけど、数学って芸術とか宗教と同じなんだな、と自分の中で勝手に納得した。 数学は、物理や化学や生物とは違って自然科学ではない(ということもよくわかってなかった)。数学の世界は自然にあるものを映し出しているのではなくて、それは人間の頭の中の概念の世界だ。1とか2とかいう純粋な数とか、純粋な直線とか、もちろんゼロとかマイナスなんていうものは、自然界には存在しない。でも人間の頭の中にはイメージとして存在する。存在できる。数学とはそういったイメージの世界の話なんだな。 それは、芸術作品に描かれる世界がこの世には存在しないのと似ていると思う。この世にもともとは存在しない音や色や線が何故人間の心を揺さぶるのかというと、それは実際は存在しないけど人間の心の中にはあるものだからだ。