ことし10月、台湾の外交トップ=外交部長のヨーロッパ訪問が大きく注目されました。 これまで台湾の外交部長が外交関係のない国を訪問する際は、中国と台湾をめぐる事情から、いわば「お忍び」で行っていたのに、今回はあらかじめ発表までしてから現地に入るという、極めて異例の形式をとったためです。 台湾とヨーロッパの接近の裏には何があるのか?ヨーロッパと中国の関係はどうなっているのか?詳しく解説します。 なぜ外交部長の訪問は注目されたの? 背景にあるのは、中国が掲げる「1つの中国」の原則です。 「台湾は中国の一部である」と主張する中国からすれば、台湾に「外交部長」が存在すること自体、認めるわけにいきません。まして中国と国交のある国を訪問するなんて、もってのほか。中国は阻止するためにあの手この手の圧力をかけてきます。 台湾としては、仮に外交部長が相手国を訪問できる機会があっても、相手国に迷惑をかけないよう
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