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ブックマーク / kazu-yamamoto.hatenablog.jp (76)

  • String vs ByteString vs Text (その1) - あどけない話

    文字列っぽいライブラリの使い方に関するメモ。後でまとめるため。 コーディングの方法は、(ViewPatternを使わないとして)こんな風に変わる。ByteString も Text も IsString のインスタンスなので、OverloadedStrings を指定すると、文字列リテラルが使えることに注意。 {-# LANGUAGE OverloadedStrings #-} import Data.ByteString (ByteString) import qualified Data.ByteString as B import Data.ByteString.Char8 () import Data.Text (Text) import qualified Data.Text as T foo :: String -> Int foo "" = -1 foo "zoo" = -2

    String vs ByteString vs Text (その1) - あどけない話
  • Haskell でのデバッグ - あどけない話

    「純粋関数型言語はデバッグしにくい。だって純粋な関数で printf デバッグできないから」とつぶやいている人をよく見かけます。これまで放置してきましたが、リツイートが50を超えたので、Haskellでのデバッグについて書きます。 例外処理と同じように、Haskell でのデバッグでは、純粋な関数と IO を分けて考える必要あります。 IO での printf デバッグ IO では、putStrLn や print が使えるから問題ないですよね? foo :: Int -> IO Bool foo i = do x <- あれして i putStrLn $ "x = " ++ show x これして putStrLn "ここも通過" -- それもする y <- それもする print y return y ちなみに、forkIO 起動した軽量スレッドから putStrLn する場合、軽量ス

    Haskell でのデバッグ - あどけない話
  • Haskellでの例外処理(その2) - あどけない話

    Haskell での例外処理の続き。今日は例外を投げるよ! throwIO IO の中で、例外を投げるには throwIO を使います。 throwIO :: Exception e => e -> IO a Exception型クラスのインスタンスを渡せばよさそうです。Control.Exceptionのマニュアルを読むと、Exception型クラスのインスタンスとして、IOException や ArithException があるのが分かります。 この中から、データ構成子が公開されているものを探してみましょう。ArithException は、データ構成子を公開していますね。その一つである、Overflow という例外を投げてみましょう。 > :m Control.Exception Control.Exception> throwIO Overflow *** Exception:

    Haskellでの例外処理(その2) - あどけない話
  • Haskell での例外処理 - あどけない話

    リツイート数が30を超えたので、Haskell での例外処理について説明します。僕が思うに、Haskell での例外処理が分かりにくいのには、2つ理由があります。 ライブラリの混乱 パラダイムの違い 歴史的経緯により、Prelude にも Control.OldException にも Control.Exception にも catch があります。歴史的経緯を説明するのは面倒なので、これだけ覚えて下さい。「Control.Exception だけを使って、それ以外は忘れる」 そもそも純粋関数型で catch とか言われても分からないかもしれません。Haskell では、純粋な関数と IO とでは、例外処理の方法が異なります。命令的な catch などを使うのは IO です。純粋な関数には Maybe か、Either を使います。 純粋な関数 純粋な関数では、原則として例外を投げてはい

    Haskell での例外処理 - あどけない話
  • すごいHaskellたのしく学ぼう! - あどけない話

    ゾウこと「Learn You a Haskell for Great Good!」の訳が、ついに発売されます。 Learn You a Haskell for Great Good!: A Beginner's Guide 作者: Miran Lipovaca出版社/メーカー: No Starch Press発売日: 2011/04/15メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 1,024回この商品を含むブログ (7件) を見る 訳のタイトルは、「すごいHaskellたのしく学ぼう!」です。 すごいHaskellたのしく学ぼう! 作者: Miran Lipovača,田中英行,村主崇行出版社/メーカー: オーム社発売日: 2012/05/23メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 25人 クリック: 580回この商品を含むブログ (73件) を見る すごいタイトルですね!

    すごいHaskellたのしく学ぼう! - あどけない話
  • Yesod の設定 - あどけない話

    web アプリのき開発中はローカルホストで検証し、実際のサービスはリバースプロキシの後ろで運用する方法は、たったこれだけ: yesod init する config/settings.yml を適切に変更 yesod init すると、Foundation.hs に以下のようなコードがある。 instance Yesod Sample where approot = ApprootMaster $ appRoot . settings これは、config/settings.yml からよしなにドキュメントルートを決めてくれるという意味。このファイルは、例えば以下のように書く。 Default: &defaults host: "127.0.0.1" port: 3000 copyright: Copyright (C) 2011 Kazu Yamamoto Development: <こ

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  • なぜConduitなのか? - あどけない話

    Iteratee という概念は、Haskell 界に適切な資源管理と合成可能な IO をもたらした。そして、以下の3つのパッケージが乱立することになった。 iteraee enumerator iterIO 昨年の ICFP の際、Iteratee の生みの親である Oleg さんに「この状況をどう思っているのか」と聞いてみた。曰く「とてもよい状況です。いくつかの実装が現れ実際に使われることで、当に必要な機能が分かるでしょう」。 もしかすると、Conduit によって彼の願いがもう実現されたのかもしれない。 Iteratee には何が足らなかったのか? 以下は、enumerator の使用経験基づく考察だが、たぶん Iteratee 全体に言えると思う。 Iteratee で資源を割り当てられない Michael Snoyman さんの不満 例外処理が大変 liftIO と catch

    なぜConduitなのか? - あどけない話
  • HaskellとテストとBDD - あどけない話

    Haskellでの BDD を実践するとどうなるかを考えるためのメモ。 型 豊かなデータ型とセクシーな型システムを持つ Haskell では、型が以下のような意味を持つ。 仕様 保守性の向上 簡単なドキュメント 設計図 BDD では、テストの用語ではなく設計の用語を使ってテストを記述する。だから Haskell で、まず型を書く習慣があれば、ある意味 BDD を実践していると言える。この感覚は、他の言語のプログラマには分からないかもしれない。 fromList :: Ord a => [a] -> Set a fromList = undefined このコードはコンパイルを通過するので、型に関する誤りがないことを確かめられる。 僕はへなちょこなので、型を先に書くこともあれば、後から書くこともある。 単純なコードはさっさと実装したい 型は GHC に推測させて、ghc-mod で自動挿入す

    HaskellとテストとBDD - あどけない話
  • ハッシュテーブル攻撃とHaskell - あどけない話

    以下を理解しようとしたときのメモ: Efficient Denial of Service Attacks on Web Application Platforms slides n.runs-SA-2011.004 - web programming languages and platforms - DoS through hash table 概要 外部からのデータに対して、効率の悪いアルゴリズムで処理するとセキュリティホールになるという一般的な問題の一例。N要素のハッシュテーブルの作成は、平均でO(N)だが、最悪で O(N^2) となる。 いろんな言語で、DJB のハッシュが利用されている。 DJBX33A Equivalent string で衝突をたくさん作れる。理解は容易。 DJBX33X 中間一致(Meet-in-the-middle)攻撃で衝突をたくさん発見できる。この理

    ハッシュテーブル攻撃とHaskell - あどけない話
  • Haskellのリスト定義の謎 - あどけない話

    ghci を起動し、":info []" とタイプすれば、リストの定義が表示されます。 > :info [] data [] a = [] | a : [a] これが何を意味しているのか、僕は長い間分かりませんでした。同じように悩んでいる人もいるかもしれないので、説明してみます。 まず、第一の分かりにくい点は表記が揺れていることです。リスト型を意味する部分が、= の左側では "[] a"、右側では "[a]" となっています。これはどちらか一方に統一すべきでしょう。ここでは、"[] a" を選んでみます。 data [] a = [] | a : [] a ちなみに、型の部分に "[a]" と書くと、それは "[] a" の別表現になります。a は型変数です。値の部分に "[a]" と書くと、"a:[]" の構文糖衣です。a は単なる変数です。 第二の分かりにくい点は、データ構成子が二項演

    Haskellのリスト定義の謎 - あどけない話
  • Haskellの講義に関するQ&A - あどけない話

    岡山大学で、関数プログラミングの講義を一コマ担当しました。資料は、函数プログラミングの集いで使った関数プログラミングの道しるべを流用しました。ちゃんと用意しなくて、講義を受けた学生には申し訳ないです。 講義内容に関して質問を頂きました。同じような疑問を持つ人も多いと思いますので、担当教官の許可を得てここに公開します。 永続データプログラミングの意義は分かったが,破壊しないと効率が悪いのではないですか.配列のような構造が世の中には多い気がします.メモリは足りなくなりませんか. 基的に永続と呼ばれているデータは、共有の効率が高く、しかも不要になった部分はすぐに GC に回収されます。また、GHC の GC はすごく優秀であることが知られています。 Haskell では、下位のレイヤーではデータを破壊できて、たとえば固定長のバッファーを使い回すといったことも可能です。ただ、それは普通のプログラ

    Haskellの講義に関するQ&A - あどけない話
  • 書評:Scala スケーラブルプログラミング 第2版 - あどけない話

    Scala の作者である Odersky らが書いた「Scala スケーラブルプログラミング」の第2版が出版されました。 Scalaスケーラブルプログラミング第2版 作者: Martin Odersky,Lex Spoon,Bill Venners,羽生田栄一,水島宏太,長尾高弘出版社/メーカー: インプレス発売日: 2011/09/27メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 12人 クリック: 235回この商品を含むブログ (46件) を見る 僕は Haskeller で Scala は初心者です。その僕から見て、この格的で良質な関数型言語の入門書に仕上がっています。特に、関数型言語を学びたい Java プログラマーに、このをお勧めします。 このは分厚いので、敬遠したくなるかもしれませんが、それぞれの章は小さくまとめられており、内容もこなれています。訳もよいので、案外すらすら

    書評:Scala スケーラブルプログラミング 第2版 - あどけない話
  • 右も左も分かる再帰 - あどけない話

    「函数プログラミングの集い」のチュートリアル資料を作成するためのメモ。リストに対する再帰を2つに分類することで理解する。 再帰 関数プログラミングでは、繰り返しを再帰で実現する。入力がリストである関数を実装するとする。この種の関数は、出力の種類により以下の2つに分類できる。 同じ順番のリストを作る 数値などを作る。あるいは逆順のリストを作る。 リストからリストを作る再帰 例として、(++)、concat、map、filter の利用例と実装を示す。 (++) (++) は連結(append)関数。 [1,2] ++ [3,4,5] → [1,2,3,4,5] 実装はこう。 (++) :: [a] -> [a] -> [a] (++) [] ys = ys (++) (x:xs) ys = x : (xs ++ ys) concat concat は、リストのリストをリストに平坦化する。 c

    右も左も分かる再帰 - あどけない話
  • (続)Haskell(GHC)での軽量ユーザスレッドの実装方法 - あどけない話

    Haskell(GHC)での軽量ユーザスレッドの実装方法で、Cmm が軽量スレッドのポイントと書きました。しかし、GHC の実装者 Simon Marlow 先生から「Cmm は関係ないよ」と教えて頂きました。 StgCall StgCall がいくつかのレジスタを保存するのは、採用しているCの関数呼び出し規約がそうなっているから。スレッドとはまったく無関係。 GHC のランタイムは C で書かれている。よって、スケジューラからスレッドを呼び出すと、C から Haskell を呼び出すことになる。C では、呼び出された関数がレジスタを保存しなければならない。Haskell の関数には、こういった制約はない。なので、C から Haskell の関数を呼び出す際は、C の規約を肩代わりしてやる必要がある。それが StgCall。 スタック Haskell のスタックは C のスタックと同様、特

    (続)Haskell(GHC)での軽量ユーザスレッドの実装方法 - あどけない話
  • Haskell(GHC)での軽量ユーザスレッドの実装方法 - あどけない話

    命令型言語の JavaRuby がユーザスレッドからカーネルスレッドに移行したのとは対照的に、関数型言語の Erlang や Haskell では軽量なユーザスレッドを提供することに成功しています。僕は、この違いが何から生じているのか理解したいと思っています。この記事では、これまで調べたことをまとめます。 軽量なユーザスレッドは Erlang が有名ですが、Haskell (GHC)でも利用できることを重ねて強調しておきます。Haskell の方が Erlang よりも速いようです。追記:フェアな比較ではないようなので、話半分で参照して下さい。 Rubyの場合 Ruby 1.8 まで提供されていたユーザスレッドは、軽量とは言えませんでした。その理由は、ユーザスレッドをコンテキストスイッチさせる際にスタックをコピーしていたからです。Rubyソースコード完全解説の第19章 スレッドによれ

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  • Haskellの文法(再帰編) - あどけない話

    構造化定理によれば、分岐、反復、逐次があれば、すべてのロジックは記述できます。分岐については、Haskellの文法(分岐編)で説明しました。今日は反復について説明します。逐次に関しては、少し難しい内容ですが、QAで学ぶMonadを読んで下さい。 for 文 多くの言語では、素朴な繰り返しを実現するためには for 文や while 文を使います。for文を単純に数え上げとして使う場合、カウンターである変数 i が再代入できるとことが前提になっています。 Haskell では、変数に再代入はできません。それは、for 文がないことを意味します。どうやって、繰り返しを実現するのでしょうか? その答えは、再帰です。 対比するための言語として JavaScript を用いることにします。まず、以下のように渡された整数の配列の要素をすべて足し合わせるプログラムを考えて下さい。 function su

    Haskellの文法(再帰編) - あどけない話
  • Haskellの文法(分岐編) - あどけない話

    僕が Haskell を学び始めた頃、Haskell の文法はすんなりとは頭に入ってきませんでした。もともと僕はプログラミング言語の学習能力が低いので、僕だけかもしれませんが、「はじめからこう言ってもらえれば分かったのにぃ」ということを書きます。 はじめの一歩 分岐は case で書きます。以下に Maybe a に対する例を書きます。 case mx of Just x -> ... Nothing -> ... 念のため、Maybe a の定義も見てみましょう。 data Maybe a = Nothing | Just a 列挙されているデータ構成子を case に列挙できることが分かるでしょう。このように、case でマッチできるのは、データ構成子で表現されたパターンになります。 ワイルドカード たとえば、以下のような型を定義したとします。 data Foo = A | B | C

    Haskellの文法(分岐編) - あどけない話
  • HaskellとDSL - あどけない話

    LL Planets の「メタプログラミングの光と闇」で Haskell について話してきました。PerlPythonRuby が概ね内部 DSL を作る話だったのに対し、Haskell では外部DSLを内部に埋め込むという話をしました。短い時間で説明不足になった感があるので、この記事で二点ほど補足します。 Haskell では文法がうまく設計されており、コードを書けば自然とDSLっぽくなるので、わざわざ内部DSLなんて言わない。それよりもコンビネータという考え方を学ぶ方が新しい視野がひらけてよい。 Haskell ではパーサーを作るのが簡単。だから自分で言語を作るのも簡単。その言語を外部ファイルから読み込んでもいいし、HERE DOCUMENT のように内部に貼付けることもできる。 関数を二項演算子として扱う Haskell では関数をバッククォートで囲むと二項演算子になります。 i

    HaskellとDSL - あどけない話
  • Haskell から見た node.js - あどけない話

    誤訳 以前、「サーバサイドJavaScriptのNode.js、最初はCやHaskellを検討し失敗。開発者ライアン・ダール氏へのインタビュー」という記事が twitter で話題になっていました。 ―― なぜJavaScriptを選んだのでしょう? ダール氏 実は最初は違いました。最初はC、Lua、Haskellなどで失敗していました。そんなときV8(Chromeが採用しているJavaScriptエンジン)に気がついて、やろうとしていることに対してJavaScriptが完璧な言語だと突然ひらめいたのです。 ただでさえ、Haskell は遅いと誤解されているのに、このような悪意さえ感じらえる訳だと、さらに誤解が深まりそうです。原文にはこう書かれています。 Dahl: Originally I didn’t. I had several failed private projects doi

    Haskell から見た node.js - あどけない話
  • Haskellの開発ツール (2011年版) - あどけない話

    Haskell開発に関係するツールをとりとめもなく列挙してみます。 エディタ/IDE 僕は、Emacs と haskell-mode と ghc-mod を組み合わせて使っています。haskell-mode は、行頭揃えの機能がしょぼいので、作り直したいと思っています。 IDE のバックエンドとしては、scionがありますが、使ったことがないので説明できません。(僕は ghc-mod で十分だと思っているので。) Leksah とか yi とかも聞きますが、使ったことがないので知りません。(いや、yi はちょっと使ったことがありますけど。) 興味のある人は自分で調べて下さい。 マニュアル 関数のマニュアルが読みたくなったら、GHCについてくるモジュールの一覧とhackageDBから探して下さい。ghc-mod を使っていれば、一発でブラウザに表示できます。 探すのが面倒なら、google

    Haskellの開発ツール (2011年版) - あどけない話