北米で集団発生が問題となり健康な人でも死亡することがある強毒カビに、東京都内の40代男性が感染していたことが分かった。「クリプトコッカス・ガッティ」という真菌で国内初の感染例だ。男性に北米への渡航歴はなく、国立感染症研究所は他に患者がいないか実態把握に乗り出す。 東京大チームが突き止めた。男性は健康に問題はなかったが、頭痛やものが見えにくくなり2007年に都内の病院を受診。検査で脳に直径5センチほどのこぶが見つかり手術で取り出して調べた結果、このカビを検出した。点滴や飲み薬で1年後に快復した。 感染者から体外にカビが出ることはなく人から人へは感染しない。植物に付着し何かの拍子で舞い上がったカビを吸い込んで感染する。このカビは、1999年にカナダ・バンクーバー島で人の感染が集団で起こり、その後、北米大陸に広がり最近は米西海岸の複数の地域で報告されている。男性で見つかったカビの遺伝子は、カ