カメラレンズの手ぶれ補正技術をめぐり、光学機器大手のニコンがシグマに特許権を侵害されたとして、約124億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が14日、東京地裁であった。大須賀滋裁判長は「被告の製品は、手ぶれ補正機能の前提として、原告の特許発明の構成を利用した」として、約15億円の支払いを命じた。 判決によると、ニコンの特許は、平成14年に登録され、撮影対象周辺の角度の揺らぎを検出する装置が、レンズのモーターの振動の影響を受けないようにし、正確な撮影を可能にする内容。シグマ側は「特許内容には、手ぶれの振動の影響を防ぐ機能は含まれない」と主張したが、大須賀裁判長は「特許効果を記載した明細書に『正確なブレ防止が可能になる』との記載があり、手ぶれのような運動も含むことは明らか」と述べて、ニコン側の主張を認めた。 その上で大須賀裁判長は、「手ぶれ補正機能を実現するには、さまざまな制御が必要」と指摘。「被告