大手テレビ局がかつての“天敵”と手を組んだ。9月29日、TBSとテレビ朝日は米グーグルの動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」とパートナー契約を締結した。同日からユーチューブ上に公式チャンネルを設置。ニュース映像などの配信を開始した。 そのわずか3週間前。フジテレビジョンと日本テレビ放送網の上位2社は、ヤフー子会社の動画サイト「GyaO(ギャオ)」に7%ずつ出資すると発表していた。グーグルが「民放キー局にはすべて声をかけた」(デービッド・ユン副社長)にもかかわらず、上位2社にそっぽを向かれた背景には、TBS―テレ朝とフジ―日テレとの動画配信に対する認識の差があった。 高い集客力に期待するが有料配信には難しさも テレビ各社はこれまで、後を絶たない違法投稿に耐えかねてユーチューブを敵視してきた。だがTBS、テレ朝はグーグルが開発を続けてきた違法動画の検出システムを「実用に足る」(テレ