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ブックマーク / diamond.jp (66)

  • 故後藤田正晴氏が警告した“政治主導の落とし穴”にはまった民主党

    1981年ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属後、エレクトロニクス、流通などの業界を担当。91年副編集長となり金融分野を担当。01年から04年5月末まで編集長を務める。主な著書に「ドキュメント住専崩壊」(共著)ほか。 辻広雅文 プリズム+one 政治・経済だけではなく、社会問題にいたるまで、辻広雅文が独自の視点で鋭く斬る。旬のテーマを徹底解説、注目の連載です。 バックナンバー一覧 故後藤田正晴氏は『語り遺したいこと』(岩波書店)の中で、“政治主導の意志決定システム”の構築に走る小泉改革の危うさを説いた。後藤田氏自身が戦後二十数人の首相に接した経験から、「優れた方もいたが、そうでない方も少なくなかった。総理大臣の権限強化は避けたほうが安全だ」と警告したのだった。 当時、小泉純一郎首相は国民の強い支持を得て、自民党と霞ヶ関が結びついた旧来型の意思決定システムを打破すべく、例えば、あ

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    numbur9 2010/04/19
  • 日本社会は中高年の雇用を頑なに守り、若者を見捨て続ける

    1981年ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属後、エレクトロニクス、流通などの業界を担当。91年副編集長となり金融分野を担当。01年から04年5月末まで編集長を務める。主な著書に「ドキュメント住専崩壊」(共著)ほか。 辻広雅文 プリズム+one 政治・経済だけではなく、社会問題にいたるまで、辻広雅文が独自の視点で鋭く斬る。旬のテーマを徹底解説、注目の連載です。 バックナンバー一覧 再び、就職氷河期が到来している。 今春卒業予定の大学生の就職内定率は2月1日時点で80%であり、2000年の81.6%を下回った。5人に1人が職に就けないという厳しさであり、職を得た大学生にしても希望した会社、職種に就けた者は多くないだろう。 深刻な問題は、この社会人のスタート時点でついた格差が、その後の人生において克服するチャンスが非常に少ないために、そのまま確定しかねないことにある。 日の労働者

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    numbur9 2010/04/06
  • 鳩山政権が成長を託す海外インフラビジネスという幻想

    1981年ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属後、エレクトロニクス、流通などの業界を担当。91年副編集長となり金融分野を担当。01年から04年5月末まで編集長を務める。主な著書に「ドキュメント住専崩壊」(共著)ほか。 辻広雅文 プリズム+one 政治・経済だけではなく、社会問題にいたるまで、辻広雅文が独自の視点で鋭く斬る。旬のテーマを徹底解説、注目の連載です。 バックナンバー一覧 民主党政権における政策議論は、どうして上滑りしてしまうのだろう。なぜ、戦略だと位置づけておきながら論理性を欠いてしまうのだろう。 新興国におけるインフラビジネスが巨額化し、先進国は官民がタッグを組んで群がっている。 原子力発電、次世代電送網、高速鉄道網、産業用高規格道路、港湾拡張、巨大橋梁建設、新空港プロジェクト、水事業――東アジアのインフラ整備案件は2020年までに650にも及び、総投資額2000億

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    numbur9 2010/04/05
  • オバマ大統領がウォールストリートと戦うのはなぜか――米国新金融規制案について池尾和人・慶応大学教授に聞く | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    【オバマ政権の新金融規制案の要旨】 金融危機の再発を防ぐために、米国主導で進んできた金融自由化、総合金融機関化の方向を転換する内容で、銀行・証券の業務分離を定めた1933年のグラス・スティーガル法の再来だと金融界は衝撃を受けている。規制内容は預金を預け入れる商業銀行と投資銀行では異なっている。商業銀行に対しては、①ヘッジファンドやプライベート・エクイティ・ファンド(PEF。未公開株を手がけるファンド)への投資や所有の禁止、②自己資金勘定による高リスク投資を制限し、顧客の要望にもとづくケースに限る。つまり、事業範囲を制限し、預金を使ったリスクの高い投資を抑制する。投資銀行に対しては、①市場からの借入れ(負債)に上限を決める。つまり、規模を制限して、「大きすぎて潰せない」事態を解消する。商業銀行と投資銀行の規制が異なっているので、必然的に両方を兼営することはできなくなると見られる。 池尾和人(

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    numbur9 2010/02/03
  • 3人の財界人が語る「稲盛日航」が危ういこれだけの理由 | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    稲盛和夫・京セラ名誉顧問が日航空CEO就任を受諾した。その報を受けて、3人の財界人が披瀝してくれたエピソードが、それぞれに興味深い。 30年ほど前の1976年、大蔵省事務次官を経て、高木文雄氏が第八代国鉄総裁に就任した。彼は、赤字解消に向けて人員削減に手をつけたものの不十分であり、一方で運賃値上げを毎年のように行い、客離れを招いて赤字体質を悪化させ、経営の非効率性に集中砲火を浴び、在任7年で辞任した。 高木総裁誕生のきっかけは、前任者が国鉄労組が「スト権スト」を強行した責任を問われたことだった。「スト権スト」の決行は、実は当時の経営陣の内諾ゆえであった。国鉄の赤字体質の根には、国労、動労という労組の強大な権力とそれを制御できない経営側の脆弱、言い換えれば労使の馴れ合いがあった。労組の統率力、影響力は国鉄全国の労働現場だけでなく、他の公労協に及び、政界にも根を張り、社会の表側だけでなく、ダ

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    numbur9 2010/01/18
  • 「子ども手当て“所得制限なし”は愚の骨頂。日本の借金は1000兆円を超える!」 ~予算編成の迷走を井堀利宏・東大教授に聞く | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    1 2 3 4 5 「子ども手当て“所得制限なし”は愚の骨頂。日の借金は1000兆円を超える!」 ~予算編成の迷走を井堀利宏・東大教授に聞く 民主党政権が初の予算編成作業にてこずっている。想定したほど無駄を削れず、さりとて歳出を圧縮できず、看板政策の目的はあいまいでバラマキの色彩濃く、財政危機は深まるばかりだ。このままでは、日国債の格付けは低下し、借金は1000兆円を超える、と井堀利宏・東大教授は警告する。 井堀利宏(いほりとしひろ) 東京大学卒業、ジョーンズホプキンス大学大学院博士課程修了。財政制度等審議委員会委員。近著に『誰から取り、誰に与えるか』(東洋経済新報社) ―民主党政権の予算編成作業が迷走している。看板政策の「子ども手当て」にしても所得制限の正否を巡って揺れた挙句、鳩山首相が“所得制限なし”を決断した。 迷走するのは、政策目的が明確ではないからだ。仮に、低所得者層が景気の

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    numbur9 2009/12/23
  • 日航問題処理を「日本経済停滞の解決モデル」にできなかった民主党政権の限界 | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    企業再生の要諦は、損失の分担である。 思惑入り乱れる数多くの債権者と株主に、再生計画が信頼に足るものだと説得し、応分の損失負担を受け入れさせなければならない。冷徹な論理を貫徹し、時には腕力を振るってでも――。 日航問題において、その難しい役どころに民主党政権は徹しきれないでいる。債権放棄に加えて新規融資にまで応じれば貸し手責任を問われかねないと、政策投資銀行とその背後にいる財務省は、受け入れを拒否した。深い行政責任を負うはずの国交省は、表舞台から逃避した。当事者意識を欠く霞ヶ関の行動様式を制御できないままに、前原・国交省は解決を先送りした。 最大の難関となった企業年金の削減問題では、厚い法的保護の壁を特別立法でこじ開けようとしている。強行突破は、年金という財産権の保護を巡って、世論を二分するだろう。民主党政権は日航問題の位置づけに苦心し、揺れ動く。 斉藤誠・一ツ橋大学教授は、「民主党政権は

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    numbur9 2009/12/22
  • ドバイ・ショックという “ミニ・ブラックスワン” | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    「ブラック・スワンはまだ隠れていたのか、そんな感じだ」と電話の向こうで、ベストセラーのタイトルを引用し、ニューヨークの投資銀行幹部はそう言った。 ブラック・スワン(黒い白鳥)とは、常識ではありえない事象のことを指し、三つの特徴を持つ。第一に、予測できない。第二に、非常に強い衝撃を与える。第三に、それにもかかわらず、いったん起こってしまうと、後知恵で簡単に説明されてしまう――。 ウオール街の論客であるナシーム・タレブ著の「ブラック・スワン」は世界経済がサブプライム危機に陥る直前に米国で出版され、予言の書として売れに売れた(邦訳は同題名で弊社ダイヤモンド社から刊行されている)。実際、私たちはとりわけリーマンショック以降、上記の三条件を満たした金融事件、ブラック・スワンに100年に一度という形容詞付きで何度も遭遇した。今、ようやく最悪期を脱し、不安材料が出尽くし、自国の経済は回復に向かうと各国政

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    numbur9 2009/12/22
  • 日銀を追い詰めるだけか――民主党政権の“デフレ宣言”無策 | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    オンリー・イエスタデイ――つい昨日に起こった、しかも未曾有の危機に際して得た経験と教訓を、為政者たちはかくも早く忘れてしまうものなのだろうか。 菅直人・副総理が「デフレ宣言」を行った。それを待っていたかのように、閣僚や政府内の要人たちは日銀行に公然と追加の金融緩和措置を要求した。追い込められた日銀は、10兆円規模の金融緩和強化策を発表した。デジャヴュである。 1990年代初頭にバブルが破裂してから日経済は長期の低迷に陥り、私たちは戦後初めての金融危機とデフレ経済に直面した。この未曾有の危機が長引くなかで、金融政策もまた紆余曲折を辿りながら未体験ゾーンに突入した。緩和に緩和を重ね、短期金利は90年代初頭の8%台から2000年には実質ゼロに引き下げられた。翌2001年には量的緩和政策が導入され、06年まで続行された。日経済はついに02年~03年に最悪期を脱し、景気は上向き始めた。 では、

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    numbur9 2009/12/22
  • ビル・エモット 特別インタビュー第二弾 「鳩山政権の経済運営は予想以上に酷い」 | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン

    欧州きっての知日派で『日はまた昇る』の筆者ビル・エモット氏に、鳩山政権の経済運営に関する評価を聞いた。アジア重視の鳩山外交に対する前回の前向きな見解からは一転して、今回は手厳しい批判の言葉が相次いだ。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン副編集長、麻生祐司) Bill Emmott(ビル・エモット) 1956年8月英国生まれ。オックスフォード大学モードリン・カレッジで政治学、哲学、経済学の優等学位を取得。その後、英国の高級週刊紙「The Economist(エコノミスト)」に入社、東京支局長などを経て、1993年から2006年まで編集長を務めた。在任中に、同紙の部数は50万部から100万部に倍増。1990年の著書『日はまた沈む ジャパン・パワーの限界』(草思社)は、日のバブル崩壊を予測し、ベストセラーとなった。『日はまた昇る 日のこれからの15年』(草思社)、『日の選択』(共著、講談社

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    numbur9 2009/12/08
  • 霞が関が続々とシステム採用 米セールスフォースの快進撃 | 週刊ダイヤモンド ITBizNews | ダイヤモンド・オンライン

    霞が関が続々とシステム採用 米セールスフォースの快進撃 NTTデータ、日立製作所など日企業の牙城だった中央官庁のシステム開発に密かにい込んでいる海外企業がある。 米セールスフォース・ドットコムだ。米デル、日郵政などの大企業を顧客として抱え、1999年の創業からわずか10年で年間売上高1000億円を突破した成長株である。 同社の霞が関における評価を不動のものにしたのは、今年7月のエコポイント対象商品登録と交換商品を申請するシステム構築。7月1日の納期までに間に合う競合他社がなかったため、5月末ぎりぎりになって経済産業省から相談を持ちかけられた。 同社は1ヵ月足らずでシステムを立ち上げ、しかも開発費用を当初予定の30億円から6億円に圧縮してみせた。 短納期、低コストの秘密は、クラウド・コンピューティング。ソフトを買ってパソコンにインストールするのでなく、サービス料金を払ってイン

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    numbur9 2009/10/29
  • “郵政改革の大転換”に見る日本の宿痾 ~なぜ、焼け野原にならなければ改革できないのか | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    1 2 3 “郵政改革の大転換”に見る日の宿痾 ~なぜ、焼け野原にならなければ改革できないのか ある財界人が言った。 「日では、『事前処理型』再建ではなく『事後処理型』再建じゃないとうまくいかないということだな」――。 彼は日郵政社長候補にも挙げられた辣腕経営者である。『事前処理型再建』とは、その郵政事業の民営化を指している。対する『事後処理型再建』の典型は、国鉄改革、JRの民営化である。今や、日航空も同類と言えるだろう。 国鉄は誰の眼から見ても、破綻は明らかだった。巨額の債務を抱え、赤字を垂れ流し、サービスは劣悪を極めた。もはや大胆な改革のメスを入れるしかないと、政・官・財だけでなく国民が認めた。そうして、国家的コンセンサスのもとで、不良債権を根こそぎ国鉄清算事業団に分離し、公的資金という国民負担で処理することにし、民営JRはきれいな体で再出発することになった。破綻という

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    numbur9 2009/10/29
  • 米国の大物経済学者が警鐘! 「世界経済危機の第二波が近づいている」 | DOL特別レポート | ダイヤモンド・オンライン

    1 2 3 4 5 米国の大物経済学者が警鐘! 「世界経済危機の第二波が近づいている」 ケネス・ロゴフ ハーバード大学教授(元IMFチーフエコノミスト)に聞く 金融危機後の経済運営に苦慮する欧米の政策担当者の間で今、あるが注目を集めている。800年に及ぶ経済危機の歴史と教訓を探った「THIS TIME IS DIFFERENT:Eight Centuries of Financial Folly」(プリンストン大学刊)がそれだ。著者は、国際通貨基金(IMF)元チーフエコノミストのケネス・ロゴフ・ハーバード大学教授とカーマン・ラインハート・メリーランド大学教授。メインタイトルを直訳すれば、「今回は違う」だが、実際の主張は真逆だ。世界は、言うなれば「今回は違うシンドローム」に囚われ、同じ過ちを繰り返してきたという。その診断が正しければ、今回も危機の第二波が近づいている。ソブリンデフォルト、

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    numbur9 2009/10/23
  • 自己資本規制の強化で懸念される大手銀の資本不足 | inside | ダイヤモンド・オンライン

    「われわれが想定していたよりも、かなり早い時期の導入となりそうだ」(大手銀行関係者) 国際的な業務を行なう銀行に対して、自己資の強化を求める新たな規制が来年にも決まりそうだ。 今月上旬、20ヵ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に続き、バーゼル銀行監督委員会に参加する27ヵ国・地域の中央銀行と金融監督当局も規制の強化で合意。バーゼル委員会は来年末までに最終案をまとめる見込みだ。 新規制の導入時期は、「日米欧は、米財務省が主張している2012年末頃になるのではないか」(大手銀行関係者)と見られる。 現在の規制では、自己資比率8%以上が義務づけられているが、新規制では引き上げられる可能性が高い。 邦銀が最も注視しているのは、自己資の「質」の規制についてである。各国の金融当局は、質の尺度として「狭義の中核的自己資(コアTier1)比率」の導入を検討している。すでに英米はコ

  • 「官僚たちの夏」というセンチメンタルジャーニーの危険 | 辻広雅文 プリズム+one | ダイヤモンド・オンライン

    TBSドラマ「官僚たちの夏」の舞台は1950年代から60年代の高度成長期のとば口、主人公たちは国内製造業の育成強化を必死で図る通産官僚たちであり、敵対するのは同じ省内の国際派グループである。 当時の日は敗戦から立ち直り、豊かな欧米社会のキャッチアップを夢見て、国中が熱気をはらんでいた。このドラマは低成長に沈滞、閉塞する今の日人にとって、50代以上であれば懐かしい記憶を手繰り寄せるセンチメンタルジャーニーであろうし、若者にすれば新鮮なる歴史上のサクセスストーリーであろう。 だが、このドラマを制作したプロデューサーの意図はそれだけではあるまい。政党も指導者たちも誰一人として信頼できる将来ビジョンを提示できないままに、長い経済的低迷を抜け出せない日人に、確信を持って強い国家作りを主導する者たちへの憧憬、出現願望が高まっている、と踏んだのではないだろうか。 主人公の通産官僚たちは自動車

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    numbur9 2009/08/03
  • 安易なJAL延命策で先送りされた経営責任と「負の遺産」処理 | 経済ジャーナリスト 町田徹の“眼” | ダイヤモンド・オンライン

    このところ春の決算シーズンのたびに資金繰りに窮している日航空(JAL)に対して、また今年も、安易な問題先送り型の延命策が講じられた。日政策投資銀行が6月末までに実施したJAL向けの融資の8割を政府が保証するという異例の支援が今年のバージョンで、自力で経営しているライバルの全日空が文書で「政策上、公平を欠く」と再考を申し入れる場面まであった。 「100年に1度」と言われる経済危機の最中だけに、今は大型倒産を防ぎたいと政府が判断したことを、筆者もばっさり間違いだと決めつけるつもりはない。 しかし、国民の税金を危うくする支援を受けたのだから、その経営責任を明確にするため、JALの西松遥社長らは引責辞任をするべきだった。 また、今後も、国民の税金を無為な支援に費やす事態を繰り返さないためには、矛盾だらけなのに長年放置されてきた交通政策全般の抜的な見直しに速やかに着手する必要もあった。

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    numbur9 2009/07/12
  • 「地銀の雄」横浜銀行の救世主? 自己資本を水増しする“繰延税金資産”の罠 | 公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略 | ダイヤモンド・オンライン

    高田直芳(公認会計士、CPA Factory Co.,Ltd.取締役社長) 【第11回】 2009年07月03日 1 2 3 4 5 6 7 8 「地銀の雄」横浜銀行の救世主? 自己資を水増しする“繰延税金資産”の罠 前回は過小資に苦悩するメガバンクを扱った。今回は、同じ業界でありながら、より身近な存在である地方銀行を取り上げる。 全国地方銀行協会が6月17日付けで発表した「決算の概要」によれば、地方銀行の09年3月期の当期純利益(連結ベース)は▲570億円で、5年ぶりに赤字に転落した。有価証券の減損処理と不良債権の増加が主たる要因だという。 そうした情報を踏まえて、早速、「地方銀行の雄」と称される横浜銀行の操業度率の推移をご覧いただきたい。 〔図表 1〕は連載でも再三登場させているグラフである。 量産効果を最も発揮する予算操業度売上高を100%と置いて、実際売上高を実際操

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    numbur9 2009/07/09
  • エルピーダメモリは自力再生できないなら潰れる方がいい|山崎元のマルチスコープ|ダイヤモンド・オンライン

    政府はエルピーダメモリ社に対する公的支援を決めたようだ。6月27日付の「日経済新聞」(朝刊)によると、政府は「改正産業活力再生法(産業再生法)」の第一号案件として300億円程度の出資を正式に認可する見通しで、これに7月にも設立される予定の産業革新機構からも数百億円の支援が予定され、民間銀行による協調融資も合わせると2000億円規模の支援になる予定だという。 率直に言って、苦しい企業があまたある中で、どうしてエルピーダメモリ社が支援対象になるのかが疑問だ。「グループで6000人弱の従業員を抱え、雇用への影響も大きい」と記事にあるが、従業員10人の零細企業600社でも雇用には同様の影響があるわけで、エルピーダメモリ社が「大きい」ことは、支援の正当な理由として納得しがたい。 「日経」は、エルピーダメモリ社の「経営が不安定になれば半導体供給などにも影響を及ぼしかねず」と1面の記事には書いてい

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    numbur9 2009/07/08
  • アメリカの心配をする前に、日本の金融規制は適切なのか?|山崎元のマルチスコープ|ダイヤモンド・オンライン

    ◆リスクの体は温存されたが、幾つか見直しが行われた 6月17日、アメリカ政府は金融規制改革案を発表した。今般の金融危機の発生をうけて、危機の再発を目指した規制案であり、「大恐慌以来の改革」との触れ込みだ。決定・実施に向けては、議会・業界との調整が必要であり、このまま決定するかどうかは不確定だが、米政府の現在の考え方が分かる。 主な項目としては、(1)FRBの監督対象を証券・保険などに広げる、(2)預金金融機関(銀行とS&L両方)を監督する新機関を創設、(3)金融消費者保護庁の創設、(4)規制当局間の連携を図る金融サービス監督協議会を創設する、といった内容が報じられている。また、過度なレバレッジを使った複雑な取引が金融システムを危うくしたとの反省から(5)自己資規制の強化、(6)デリバティブの取引所・清算機関の整備なども推進する方向のようだ。 金融業界のビジネスのやり方にはそれなり

  • 信用力あるスポンサー登場で 低迷するリート市場が底打ち?|inside|ダイヤモンド・オンライン

    週刊ダイヤモンド編集部 【第341回】 2009年06月22日 信用力あるスポンサー登場で 低迷するリート市場が底打ち? 価格が低迷していた上場不動産投資信託(リート)に底打ち感が出てきた。17日にはDAオフィス投資法人のスポンサーが、経営不安説が流れる不動産ファンド会社のダヴィンチ・ホールディングスグループから大和証券グループ社へと変更されることになり、投資口価格は大幅に上昇。「ようやくリート市場も落ち着いてきた」(大手証券アナリスト)との声が出始めている。 DAオフィスのスポンサー変更が市場に好材料と取られたのは、資金調達の問題があった。昨年3月の短期借入金利は1.37%だったが、今年2月には同2.26%と大幅に悪化。融資の借り換えそのものも難しくなっていた。世界的な金融危機に加えて、スポンサーであるダヴィンチの信用力が大きく低下していたのが原因だ。 一般にリートは、金利が上昇

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    numbur9 2009/06/29