私たちには子どもがいなかった。 お互いの友人はそれなりにいたが、夫婦としての社会的なつながりはほぼ無いと言ってよく、たまにこの世界でふたりぼっちなんじゃないかという感覚があった。 それで良かった。お互いが一番の友人だった。 ふたりだけで、楽しかったし他に何も要らなかった。 人はいつか死ぬ、そんなことわかってる、でもあと少しだけ、あと少しだけを重ねるような日々だった。 私はひとりぼっちになってしまった。 さみしい
2024年3月31日をもって、32年間続けてきた放送作家業と脚本業を辞めることを表明した鈴木おさむ。マンネリを捨てることで、働く意味、人生の目的、幸せのカタチが見えてくるという。著書『仕事の辞め方』の一部を再編集してお届けする。1回目。 老害は60代、70代の話ではない 僕は「老害」による被害者側だとずっと思ってきました。 でも、この一年はそうでもないと思っています。 老害は60代、70代の話ではない。40代から老害を与える加害者側に立っている人もかなり多い。 事の始まりは、とあるYouTube チャンネル。『街録ch』という人気チャンネルをご存じでしょうか? 三谷三四郎というテレビディレクターが町中で、とんでもない人生を経験した人たちにインタビューするもので、これがとてつもなくおもしろい。 三谷Dは、元々お昼の番組『笑っていいとも!』のADさんで、そのあとディレクターになり、僕もいくつか
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