JR津山駅(津山市大谷)構内の旧津山機関車庫に、春のダイヤ改正(13日)で現役を退いた気動車2両が27日、お目見えする。鉄道遺産を活用した観光振興が狙い。JR西日本岡山支社によると、引退した鉄道車両は解体するのが一般的で、保存展示は珍しいという。 山陰線鳥取―浜坂間を走っていた「キハ33」と、大糸線南小谷―糸魚川間の「キハ52」の2両。「キハ33」は動力のない客車「オハ50」を気動車に改造した全国でも2両だけの貴重な車両。「キハ52」は通常1基のディーゼルエンジンを2台搭載して急勾配に対応する設計で、1962〜66年に生産された56両のうちの1両。 現役車両も利用する同車庫には現在、ディーゼル機関車2両を常設展示しており、「鉄道遺産のさらなる魅力アップを」と同支社がJR西日本所有の車両の中から鉄道ファンに人気の2両を譲り受ける。同支社は「将来は岡山ゆかりの車両も導入したい」としている。