World music and culture interactive experience
世界地図上にマッピングされたポイントをクリックすることで、その地域の民族にゆかりのある音楽を再生できる。例えば日本の東北地方なら、安全を願うために歌われてきた「津軽山唄」、東京都なら作業時に歌われてきた「木遣節」がある。他にもヨーロッパやアフリカ、米国など世界各国の伝統音楽が聞ける。 2017年に暫定版としてデータベースを一度リリースしていた。研究チームは、改めて楽曲の種別や特徴などを見直し、呼吸方法や楽器情報など、より詳細な情報や会話などの音楽ではない音源も加え、データの正確性を上げて再度リリースしたという。 データベース中の全ての楽曲は、個人や研究での利用など非営利での使用を推奨しており、著作権とその文化継承者が許す範囲内のみで利用できる。今後も継続的に新しいデータも追加していくという。研究チームは「Global Jukeboxが他の研究者に刺激を与え、音楽の伝統や文化の進化に関する多
オオカミ男による虐殺を描いたルーカス・クラナッハ(父)による版画。(METROPOLITAN MUSEUM/SCALA, FLORENCE) 1589年10月31日、ドイツのケルン近郊にある町ベートブルクで、大群衆がある男の処刑を見届けた。その男はペーター・シュトゥンプという50歳の農民で、悪魔と契約を結んだことを告白していた。 悪魔との契約でシュトゥンプが望んだのは、金持ちになることではなく、オオカミ男(人狼)になる能力を手に入れることだった。そして複数の人を殺し、その肉を食べた。殺害した16人のうち13人は子どもだった。そのうち1人は自分の息子で、その脳を食べたという。さらに、自分の娘やサキュバス(美しい女の姿をした悪魔)と性的な関係を持ったことも認めた。処刑について記述した史料にはこのように記されている。「いまだかつて、この犬の姿をした悪魔に匹敵する者はいない」 処刑は残忍な方法で行
「医療人類学と自らの癒し」 (『現代のエスプリ』 335.p174-183、1995年掲載) 「癒し」という言葉 「癒し」という言葉が、近年よく使われている。 このことは、現代社会のなかに、「癒し的なもの」が不足していることを、なんとなく人々が気づき、危機感をもっていることのあらわれだろう。そして同時に、「癒し的なもの」がどうして不足してしまったのか、自分たちが取りこぼし、うち捨ててしまったものから、なにか、ほんとうはとても大切だったんじゃないかというものを拾いあげる試みも、あちこちに見られている。 医療人類学(そして文化精神医学)といった学際的領域に関心が高まっているのも、こういった「癒し」への渇望と無縁ではない。もちろん、これらの領域はここ数年の、日本という社会のなし崩し的な、いびつな国際化の結果でてきた問題(たとえば、外国人労働者の健康問題、外国人「花嫁」の精神的ストレス、海外駐在員
「人魚の肉を食すると不老不死・不老長寿となる」という物語は、八百比丘尼の伝説・昔話として有名でもあるし、仮にそれらを読んだり聞いたりしたことは無くても、高橋留美子の連作漫画『人魚の森』シリーズを読んだから何となく知っているという人も少なくない。 しかし、そもそも何故、人魚の肉を食したら不老不死・不老長寿となるのか?その理由というか説明については、知らない人も多いのではないだろうか。 これを書いている増田が、その理由らしきものについて書かれたものを最初に読んだのは、神話学者・大林太良の著書『神話の話』(講談社学術文庫)であった。この現物を、確かに所有しているはずなのに本棚や倉庫の中から見つけられないので、ここでは記憶を頼りに大林説を書き起こすが、もしも『神話の話』の現物を持っている人は、そちらを見た方が早い。図書館で探してもよい。 まず、八百比丘尼伝説の概要は、大同小異、以下のようなものであ
時に私たちを縛ってしまう“しなきゃ”という気持ち。その背景について考えるインタビュー企画「“しなきゃ”はこうして生まれる」、今回は「痩せなきゃ」と考えてしまう心理の裏側を、人類学者の磯野真穂さんに教えてもらいました。 美容や健康のためにダイエットをすることは、否定されることではありません。しかし「痩せなきゃ」という気持ちが加速すると、過度なプレッシャーから心身のバランスを崩してしまうケースもあります。 拒食や過食に悩む人たちへの取材や「痩せ願望」にまつわる研究を通じ、人々の「痩せなきゃ」という願望に向き合っている磯野さん。今回は現代社会にまん延する「痩せ願望」についてお話を伺いました。 「自己管理」と「自分らしさ」の先に生まれた「痩せ願望」 ──磯野さんはこれまで「痩せなきゃ」という思いにとらわれてしまう多くの人たちに、研究を通じて向き合われてきたと思います。現代社会がこれほど「痩せている
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オーストラリアのアボリジニーは、世界で最初に天文学を使ってアイデアを開発した人たちの一人です。彼らの天文学の解釈は、現在も生きている最古のものである可能性があります。太陽、月、星、惑星などの天文学的なテーマや、それらがどのように動いているかを研究することで、人と自然、空との関係を探り、説明することができたのです。そこから生まれたアイデアは、彼らの宇宙に対する基本的な認識(宇宙論)に貢献し、今でも伝統的な文化や知識の重要な部分を形成しています。多くの伝説、芸術、音楽、儀式などは、天文学的な現象や空にある物体の解釈に由来しています。多くのアボリジニのグループは、これらの天体に霊的な意味や神話的な意味を与えています。あるグループは、空を横切る天体の動きの知識を使って、カレンダーなどの実用的な道具を開発しました。 オーストラリアの古いアボリジニの文化は口承文化であり、天文学の知識は、物語や歌、踊り
Watch videos of Yuval Noah Harari, the author of the wildly successful book Sapiens: A Brief History of Humankind, and you will hear him being asked the most astonishing questions. “A hundred years from now, do you think we will still care about being happy?” — Canadian journalist Steve Paikin, on the “The Agenda with Steve Paikin” “What I do, is it still relevant, and how do I prepare for my futu
こんにちは! ありがたいことに、忙しくばたばたしていました。 先日、Twitterに投稿した動画が、多くの人に反応をもらったので、南アフリカの言語について書きたいと思います。 クリック音が特徴!南アフリカのXhosa(コサ語) 私のパートナーの母語でもある、コサ語(コーサ語と書かれることもあります)。 クリック音という、舌打ちのような、なんとも形容しにくい子音があることで有名で、聞いたことがある人もいるかもしれません。 親族の集まりや、パートナーが電話で話したりするときにたまに耳にするので、私の耳にとっては全く珍しくなくなってしまったこの音ですが、WhatsAppに流れてきた動画とTwitterに投稿したところ、驚きのコメントなどをいただき、初めて知った時の驚きを思い出しました。笑 南アフリカの公用語のひとつ、コサ語。 パートナーの母語でもあるけど、クリック音がありすぎて音が面白い😂 そ
変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「 中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。 前の記事:ベトナムの街路樹コレクション(デジタルリマスター) > 個人サイト 旅ライターユニット、ライスマウンテンのページ 値段は40クルゼイロス。地方定価43クルゼイロスとあるが、おそらくブラジル日本人移民が多いサンパウロが40クルゼイロスでそれ以外が43クルゼイロスだと思われる。 50年近く前のブラジルの日本人移民向け雑誌 1975年頃の雑誌というだけでも面白いのに、さらに地球の裏側の日本の移民がブラジルで発刊していた日本語雑誌であり、二重で面白い。面白いに決まってる。 当時30歳の人が記事や漫画を書いていても、今では75歳ということになる。 いったいどんな内容なのだろうとページを開いていく。 今の雑誌と同
英語教師として働いていた2007年のある日、私は恐怖を理由に率直に思ったことを伝えられない自分にうんざりしていた。そして、その日初めて平和を乱さないように、自らを同調させようと不安だった自分を奮い立たせ、自分の考えを話すことにした。 就労ビザを持つアメリカ人として解雇されることは、祖国に返してほしい、という要望に等しい。警官がテーザー銃の練習のため、肌の色で人々を扱う国に。私にとってその恐怖は「現実」のものだった。 「イエローマン」と呼ばれたことはあるか その日私は、勤めていた英語学校の主任教師に声をかけ、彼はこれまでに何度「黄人」や「イエローマン」と呼ばれたことがあるか尋ねだ。彼が答えることはなかった。そこで私は彼に、この質問は私がこれまでに何度「黒人」や「外人」と呼ばれたのか、というのと同じだ、と彼に伝えた。 返事はない。彼の平穏が、間違いなく乱されている。が、私は立て続けに「黒人と呼
「外国人専用」という言葉が先日、Twitterでトレンド入りしました。東京都千代田区にあるホテル「赤坂エクセルホテル東急」が、今月9日から館内の食事会場やエレベーター前に「日本人専用」「外国人専用」と書いた貼り紙を掲示していたのです。 各方面からの苦情を受け、ホテルは11日に全ての貼り紙を撤去し謝罪をしましたが、人種差別的な貼り紙がなぜ掲示されてしまったのでしょうか。背景を考えます。 貼り紙の写真はインターネット上で瞬く間に拡散され、日本メディアだけでなく、海外のメディアも報じました。 例えばドイツのFrankfurter Allgemeine紙は「Keine Ausländer!」(「外国人お断り!」の意味)のタイトルでこの件を伝えています。 ホテルのエレベーターには「日本人専用」「外国人専用」と掲示されていましたが、「何をもって日本人とするのか」「何をもって外国人とするのか」ということ
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