東京都内で開かれた金の投資に関する講演会。20〜30代の姿が目立つ=2012年9月26日、浜中慎哉撮影 世界経済の先行き不透明感が高まる中、安全資産とされる「金」に投資する20〜30代の若者が増えている。「将来の年金受給額が減る」との不安を背景に、「老後に備えた資産形成で、金は有望な投資先」との認識が広まっているためだ。証券会社などは少額で購入できる金の投資商品を新たに設けるなど、新規顧客の開拓を急いでいる。【浜中慎哉】 「金はリスクが少なく、長期投資に向いています」。9月26日夜、東京・丸の内で開かれた講演会。金の調査・分析機関「ワールド・ゴールド・カウンシル」元日本代表で金投資専門家の豊島逸夫氏が説明を始めると、若いサラリーマンや女性会社員らが熱心に耳を傾けた。終了後、30代の男性会社員は「将来、年金をいくらもらえるか分からない。今から資産価値の高い金に投資したい」と語った。 欧州債務