車載用Liイオン二次電池の開発競争 車載用Liイオン二次電池の開発競争 容量当たり単価、安全性、性能劣化抑制がポイントに 二次電池は電動車両の環境性能や車両コストを大きく左右する。車載用二次電池は、車両の航続距離を決めるエネルギー容量、瞬間的な大電流の出入、異常発熱や発火に対する安全性などの要求に加え、電動車が一般市場で受け入れられるようなコスト面での要求を満たすべく、熾烈な開発競争が進んでいる。今後、車載用リチウムイオン二次電池の開発は、①エネルギー容量当たりコストの低減、②安全性の確保、③充放電に伴う劣化の抑制、という3つの要素を中心に進んでいくと思われる。特に3つ目の充放電に伴う劣化の抑制は、ユーザーの電動車の使用経験や維持コストを含めた総保有コストに関わってくるため、見過ごされてはならない重要なポイントになろう。 (白石泰基=テクノアソシエーツ) 各社各様、正極材の選択 電池の性能