そうだった。 一つ、語り忘れていた大きなテーマがあった。 ずばり『言語的にありえない架空言語』である。 人間の想像力は際限がないので、こうした『非人類的な言語』も今まで数多く考えられてきた。 そもそも仮に『宇宙人』とか『知的生命体』とかいうのが存在したとして、どうして人類の言語学に従う必要があろう。発声器官が人類と同じではないのに、人類と同じような脳を持っているわけでもないのに、同じように言語を話すのだろうか。 たとえば、スタニスワフ・レムの『ソラリスの陽のもとに』というSF小説があるが、登場する知的生命体(もはや『知的生命体』なのかもあやうい)の話す言語というのは、一言で表しにくい。まとめると「海の中を流れる微弱な電気信号」のような何かである。もちろん人間は理解できない。詳しくはこの本を読んでみることをおすすめする。 ほかにもスティーブン・スピルバーグの『未知との遭遇』では、宇宙人がしゃ