数量・員数 一巻 形状・材質技法 巻子 紙本墨画 寸法(単位cm) 縦11.0 全長661.2 制作年代 室町時代 16世紀 ある中流貴族の家に、一男三女の子どもがいました。彼らを自由に育てたいという両親の教育方針により、三姉妹はそれぞれ自分の道を選択していきます。三女は、男装して生きることを望み、蔵人(天皇の側近)を務めていた兄と一緒に宮仕えすると、「新蔵人」と呼ばれるようになりました。やがて帝に正体が露見するものの、かえって珍しく思われた新蔵人は懐妊し皇子を産みますが、しばらくして帝の愛が冷め、新蔵人は尼となった長姉を頼って出家しました。以上の内容のうち、当館所蔵の一巻は物語の前半部(上巻)に相当します。 15~16世紀にかけて流行した、縦が20㎝以下の小型絵巻を「小絵(こえ)」と言います。なかでも本絵巻はとりわけ小さく、縦が11㎝しかありません。墨線のみによって描かれた「白描」の