2022年4月26日、フィンテック(金融とITを融合させた技術)関連企業のGVE(本社:東京都中央区)が生み出した発明が日本で特許として成立した。その発明とはインターネットを介した決済などの課題であったハッキングなどサイバー攻撃によるデータ漏えいをこれまでにない高いレベルで防ぐ「サイバーセキュリティー」の仕組みだ。 ◇ネットの「根本的欠点」 GVEは17年の設立当初から、デジタル空間におけるサイバーセキュリティーは、世界の巨大IT企業も構築できていない課題と捉え、それを技術的に解決する仕組みの開発を進めてきた。その過程で中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入を目指すネパールなどの新興国に、同社のデジタル通貨プラットフォーム「EXC」を提供すべく働きかけてきたことは、これまでも本誌で伝えてきた。 GVE社長の房広治氏は、スイスに本拠を置く国際的な金融機関UBSグループの日本法人トップを務めた