栃木県足利市で4歳女児が殺害された足利事件(90年)で、再審開始決定を受けた菅家利和さん(62)の弁護団は18日、衆院選の選挙権が認められなかったことを明らかにした。弁護団は同日、足利市選挙管理委員会に異議を申し立てた。同選管は「県選管に照会して対応したい」としているが、弁護団は、異議が退けられれば提訴する方針。 秋にも始まる再審で無罪判決を受ければ選挙権は復活するが、現在は無期懲役刑の執行を停止されている状態。総務省選挙課は取材に対し「執行の停止は執行を終えた状態とは異なり選挙権はない」としている。 菅家さんは会見で「事件前は選挙があるたびに投票に行っていた。釈放されているのでどうしても投票に行きたい」と話した。 一方、弁護団は18日、宇都宮地検から「幕田英雄検事正が菅家さんに直接謝罪したい」と連絡してきたことも明らかにした。【伊藤一郎、松崎真理】 【関連ニュース】 取り調べ録