小樽の工藤鮮魚店、惜しまれ閉店 創業約100年、高齢化で決断 (11/08 16:00) 愛用していた前掛けと手袋をして、店頭に立つ工藤さん 【小樽】小樽市奥沢1で古くから続いた工藤鮮魚店が6日、閉店した。店主の工藤洋子さん(75)の作る干物はおいしいと評判で、長年近所の住民に親しまれてきたが、高齢化などを理由に苦渋の決断をした。市内でも数少ない“まちの魚屋さん”がまた一つ、姿を消した。 工藤さんは同店の3代目で1953年、15歳の時に2代目だった叔父の養女になった。詳しい創業年は不明だが、叔父は1918年(大正7年)に同店で働き始めたといい、少なくとも100年近い歴史がある。 工藤さんが店に入ったころは、まだ犬ぞりで手宮の市場まで魚の買い付けに行っていたという。朝から晩までホッケやカレイといった魚を開いては塩を振り、干す作業などに追われた。 高度経済成長期は奥沢も人であふれ、客足が途絶え