このたび国会において、安倍晋三内閣が提出した安全保障関連法案が可決されました。日本を「戦争ができる国」にする憲法違反のこの法案が、十分な説明も議論もなされずに可決され、成立したことは、戦後日本社会をかたちづくってきた平和主義・立憲主義・民主主義を根底から破壊するものであり、私たちは安全保障関連法に強く反対するとともに、その可決に断固抗議します。 社会学は、現在起きている社会現象のなかに問題を発見し、距離をとって認識を獲得したうえで、その認識が社会の現場や問題とどのようにかかわることができるのかをつねに自省する実践的な学問であり、私たちは社会学者として沈黙を続けることはできません。私たちは社会学の研究・教育を行う者として、安全保障関連法にかかわるあらゆる問題を問い続けるとともに、社会を構成する一市民として、日本社会に自由と平和を取り戻すために実践を続けていきます。 青木秀男 浅川達人* 浅野