【ソウル西脇真一】韓国国防省は10日、北朝鮮軍が同日午後1時ごろ、黄海の延坪島(ヨンピョンド)に近い南北境界「北方限界線」(NLL)付近に砲撃したため、警告通信したうえで対応射撃したと発表した。韓国軍は挑発なのか分析を急いでいるが、今のところ、北朝鮮軍に特異な動向は見られないという。 国防省によると、砲撃音が3発聞こえ、1発がNLL付近に着弾したとみられる。韓国軍は警告後の午後2時、延坪島に配備している自走砲から海上に向け3発発射した。 北朝鮮軍は昨年11月23日、延坪島を砲撃し、韓国軍兵士2人と民間人2人の計4人が死亡。北朝鮮が韓国領土を砲撃し、人的被害が出たのは1953年の朝鮮戦争休戦後初めてで、南北間の緊張は極限にまで高まった。